住宅ローン 選び方住宅ローンの借入可能額を計算する方法 -人気の金融機関3社を比較-

住宅ローンの借入可能額を計算する方法 -人気の金融機関3社を比較-

物件を選ぶ前に!住宅ローンの借入可能額を計算してみよう住宅ローンの借入可能額を計算する方法 -人気の金融機関3社を比較-

家を購入する際、気になるのはやはり、「どれくらいの価格の住宅を購入できるのか?」という点でしょう。
購入物件の価格帯は、住宅ローンの借入可能額(いくら借りられるのか?)にも大きく左右されます。

住宅ローンの借入可能額は、物件を販売している不動産会社や、住宅展示場の会場などでも計算してもらうことが可能。しかしその場合は、不動産会社やハウスメーカーが提携している金融機関の住宅ローンで試算されるケースが多く、結果的に限定された選択肢の中から住宅ローンを選ぶことになりがちです。

住宅ローンの金利や付帯サービスは、金融機関ごとに大きな違いがあります。
また、住宅販売の現場では、多くの場合、少しでも借入可能額が大きくなるよう「変動金利」で計算をするケースがほとんどですが、住宅ローンの金利を固定したいと考えている方であれば、全期間固定金利で計算すべきです。そうすることで、より実態に即した借入可能額を把握することができるでしょう。

また全期間固定金利の代表格である「フラット35」の融資手数料や契約者サービスも、金融機関による差が大きい部分です。

このように、家を購入するときは、あらかじめ自分自身の借入可能額を計算し、可能であれば、借り入れを希望する金融機関もいくつか決めておいたほうが、資金計画を立てる際、スムーズに行きます。

今回は「住宅ローンの借入可能額の計算」をテーマに、住宅購入前に知っておきたい借入可能額の考え方と、人気の高い住宅ローンの借入可能額シミュレーションについて解説します。

住宅ローンの借入可能額を決める4つの要素住宅ローンの借入可能額を計算する方法 -人気の金融機関3社を比較-

住宅ローンの借入可能額は、おもに「契約者の年収」「住宅ローン金利」「返済期間」「返済方法」という4つの要素によって決まります。

契約者の年収 年収が高いほど借入可能額は大きくなる。夫婦・親子で年収を合計し(収入合算)、審査時の年収を上げることで、借入可能額を増やすことも可能。ただし住宅の権利は返済割合などには注意が必要。
住宅ローン金利 金利が低いほど借入可能額は大きくなる。「全期間固定金利 < 期間固定金利 < 変動金利」の順で借入可能額が大きくなる。
返済期間 返済期間が長いほど借入可能額は大きくなる。借入額を増やしたい場合は35年間で契約することで、借入可能額がもっとも増やせる。
返済方法 元利均等返済(毎月の返済額は一定で、期間経過とともに元本と利息の比率が変わっていく)のほうが借入可能額は大きくなる。

住宅ローンの借入可能額には「返済負担率」や「審査金利」も影響する住宅ローンの借入可能額を計算する方法 -人気の金融機関3社を比較-

「返済負担率」は25%をひとつの目安に

返済負担率とは、年収に占める住宅ローン返済額の割合のこと。年間の住宅ローン返済額(借入額+利息)を契約者の年収で割って計算します。

返済負担率(%)=年間返済額÷年収

民間の金融機関の多くは、この返済負担率が25%を超えない範囲で住宅ローンの借入可能額を設定しています。
返済負担率は高いほど家計の可処分所得も減少します。
借り入れの当初は問題なく返済できる金額であっても、子どもの教育費がかかり始める時期などは家計が逼迫しがちなので、無理なく返し続けられることを優先しましょう。

金融機関には独自の「審査金利」がある

ほとんどの民間金融機関は、ホームページ等に掲載する住宅ローン金利とは別に、住宅ローンの審査で利用される「審査金利」を設定しています。

この審査金利は、住宅ローンの返済遅延や貸し倒れなどのリスクを減らすため、表面の住宅ローン金利よりも高めに(3~4%など)設定されていることが一般的です。
そのため、本審査後の借入可能額が、仮審査の結果やホームページの提示金利の通りにならない(減額されるなどの)ケースも実は少なくありません。
店頭金利とは異なり、審査金利は、金融機関同士で比較したり、引き下げることはできませんが、借入可能額が計算される際のシステムは知っておくと便利です。

固定金利で借入可能額を増やしたい場合はフラット35がおすすめ

特に固定金利を検討している場合で、借入可能額をできる限り増やしたい、という方は、政府が金融機関と提携して提供する「フラット35」に注目しましょう。
半官半民の住宅ローンであるフラット35は、国民ができる限り住宅ローンを借り入れることができるよう、政府の支援を受けています。返済負担率などの基準がはっきりと決まっており、民間金融機関のような審査金利はありません
返済負担率には30~35%の幅があり、年収400万円以上であれば返済負担率35%までの借り入れも可能。
固定金利で多めの借り入れを希望している方は、フラット35を選択肢に加えてみると良いでしょう

フラット35の返済負担率の基準
年収 400万円未満 400万円以上
返済負担率 30%以下 35%以下

【フラット35】の利用条件(住宅金融支援機構)

住宅ローンの借入可能額 金融機関3社のシミュレーションを比較!住宅ローンの借入可能額を計算する方法 -人気の金融機関3社を比較-

ほとんどの金融機関では、ホームページ上で住宅ローンの借入可能額を事前にシミュレーションすることができます。
下記は「住宅ローン比較.jp」内の各種ランキングで特に高い人気を獲得している金融機関3社のシミュレーション機能を使用し、同条件で借入可能額を算出し、その結果を比較したものです。

是非チェックしてみてください。

借入可能額シミュ―レーション:試算条件

年収 600万円
借入期間 35年間
返済方法 元利均等返済、ボーナス返済なし

auじぶん銀行 住宅ローン

auじぶん銀行 住宅ローン

ネット銀行「auじぶん銀行」の住宅ローン。変動金利型の金利の低さに定評がある。
住宅ローンのペーパーレス化に対応しており、申し込みから契約まで、すべての手続きがネットで完結する点も魅力。
住宅ローン保証料・団体信用生命保険料・一部繰り上げ返済手数料・変動金利適用時の全額繰上返済手数料が無料。また、がんと診断された場合に住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」も無料付帯、2019年2月からはがん50%保障団信に全疾病保障が付帯可能に。就業不能状態が180日以上継続した場合、住宅ローン残高が0になる。

住宅ローン借入可能額シミュレーション

金利タイプ
  • 変動0.457% ※2019年2月
借入可能額 4,650万円
総返済額 50,326,559円 オススメ!
  • 事務手数料:1,004,400円
  • 登記関連費用(概算):285,000円

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住信SBIネット銀行 ネット専用住宅ローン

住信SBIネット銀行 ネット専用住宅ローン

変動金利型、固定金利特約型、フラット35を取り扱う。住宅ローンの申し込みから契約までネットで完結するペーパーレス化に対応。
住宅ローン保証料・団体信用生命保険料・一部繰上返済手数料・変動金利適用時の全額繰上返済手数料は無料。また、疾病・ケガで12ヶ月間働けない状態が続いた場合に、住宅ローン残高がゼロになる「全疾病保障」を金利上乗せなしで付帯できる。女性はガンと診断された場合の「ガン診断給付金保障」も無料で付帯可能。

住宅ローン借入可能額シミュレーション

金利タイプ
  • 変動0.447% ※2019年2月
借入可能額 4,850万円
総返済額 52,401,590円
  • 抵当権設定費用:約249,000円
  • 事務取扱手数料:1,047,600円
  • 収入印紙税:20,000円
  • その他登記関連費用※手続きにより異なる

※住信SBIネット銀行のシミュレーションは年収からの借入可能額計算ができないため、住宅保証機構のシミュレーションと併用し算出しています。
住宅ローン借入可能額の試算(年収より算出)

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楽天銀行 フラット35

楽天銀行 フラット35

楽天銀行が提供するフラット35。フラット35の取扱件数は銀行業界No.1。フラット35提携ローンの中で業界最低水準の金利を実現している。
融資事務手数料は、借入金額×1.404%(税込)だが、楽天銀行を住宅ローン返済口座に指定すると1.10%(税込)に引き下げとなる。
無料のオンライン相談窓口を用意しており、土日祝日も含め朝9時から22時まで住宅ローンの相談に対応している点も嬉しい。

住宅ローン借入可能額シミュレーション

金利タイプ
  • 全期間固定1.05※2019年2月
借入可能額 5,892万円 オススメ!
総返済額 74,345,236円
  • 融資事務手数料:636,336円
  • 司法書士報酬:100,000円
  • 登録免許税:58,900円
  • 収入印紙代:60,000円
    ※住宅購入額に対し借入額の占める割合が90%以内の場合

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借入可能額の計算は簡単!金融機関のシミュレーションも利用して物件選びに役立てよう住宅ローンの借入可能額を計算する方法 -人気の金融機関3社を比較-

住宅ローンの借入可能額を計算する方法 -人気の金融機関3社を比較-

住宅ローンの借入可能額は、物件選びの基本となる大切な数字です。
借入可能額が多いほど物件の選択肢は増えますが、借入額が大きいと返済が大変になることもまた事実。
返済負担率を考慮しながら、家計に無理のない範囲で資金計画を組むのが賢い方法でしょう。また借入可能額をもとにした総返済額は、あくまで借入時での試算です。繰り上げ返済を利用することで、総返済額はどんどん圧縮できるので、上手く活用すると良いでしょう。

住宅ローンの借入可能額は、金融機関のシミュレーションを利用することで簡単に計算することができます。物件選びをはじめる前に、いくつかの住宅ローンで借入可能額をチェックしておくのがおすすめ。
本特集も参考に、住宅ローンの借入可能額のしくみや決まり方を勉強しつつ、満足のいくマイホームを手に入れましょう!