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住宅ローン減税の控除額拡充で何が変わるのか住宅ローン比較 最新ニュース 第5回

4月1日から導入された消費税率8%への引き上げに伴い、住宅ローン減税の拡充が発表されました。 住宅ローン減税とは、住宅ローンを借り入れて住宅を取得する際に、住宅取得者の負担軽減を図る制度です。26年3月末までは住宅ローンの年末残高の1%(上限20万円)が10年間に渡って所得税から控除され、所得税から控除しきれない分は住民税からも一部控除されます。

この住宅ローン控除が、消費税の引き上げに合わせて大幅に拡充されました。10年間合計で最大200万円だった控除限度額が2倍の400万円に、住民税からの控除上減額も年に9.75万円から13.65万円へと拡充されています。

適用期日:~平成26年3月

最大控除額(10年間合計) 200万円(20万円×10年)
控除率、控除期間 1%、10年間
住民税からの控除上限額 9.75万円/年
主な要件
  • 床面積が50㎡以上であること
  • 尺入金の償還期間が10年以上であること

適用期日:平成26年4月~平成29年末

最大控除額(10年間合計) 400万円(40万円×10年間)
控除率、控除期間 1%、10年間
住民税からの控除上限額 13.65万円/年
主な要件
  • 床面積が50㎡以上であること
  • 尺入金の償還期間が10年以上であること

住宅ローン控除の拡充は、住宅ローンの借入額が多い方、所得(所得税額)の多い方にとってお得な制度変更です。住宅ローン残高が2,000万円を超えている場合、従来は年20万円までだった控除額が4月からは年40万円までに拡充されるため、より多くの控除を受けることができます。消費税の増税を加味したとしても、制度の拡充前と後では、拡充後の負担軽減効果の方が大きくなるケースが多いでしょう。

ただし、住宅ローンの借入額が2,000万円以下の場合や、所得が少ない場合(=所得税額が低い場合)は、今回の拡充によるメリットを充分に受けることができません。 たとえば年収800万・住宅ローン借入3,000万円の人をモデルにした場合、住宅ローン減税による減税額は70万円となります。一方、年収500万・住宅ローン借入2,000万円の人をモデルにした場合、メリットはありません。消費税増税額分を考慮すると45万円の負担増となります。

収入800万、所得課税620,500円のモデル

消費税増税前

消費税負担額 100万円
住宅ローン控除金額 1年目20万円、2年目20万円、……10年間で200万円

消費税増税後

消費税負担額 160万円
住宅ローン控除金額 1年目30万円、2年目29万円、……10年間で270万円

収入500万円、所得課税172,500円のモデル

消費税増税前

消費税負担額 75万円
住宅ローン控除金額 1年目172,500円、2年目172,500円、……10年間で172.5万円

消費税増税後

消費税負担額 120万円
住宅ローン控除金額 1年目172,500円、2年目172,500円、……10年間で172.5万円

このように、今回の制度変更は所得の多い人ほどお得になるため、低所得の人に対する負担軽減策として、平成29年12月まで「すまい給付金制度」が実施される予定です。給付金の支給対象となるには一定の要件(所得制限など)が必要ですが、収入に応じて現金が給付され、住宅購入の負担を軽減することができるため、支給要件に該当する方は利用を検討してみると良いでしょう。

住宅ローン減税の控除額に伴う負担率は、個人の所得に応じて異なります。
住宅ローンの借入を考えている人は、自分の所得と消費税増税に伴う支出の増加額を、今回の拡充額と照らし合わせ、住宅ローン減税をそのまま申請するか、すまい給付金を活用するかを考えてみましょう。