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住宅ローンを夫婦で借りる際の注意点住宅ローン比較 最新ニュース 第16回

共働きの家庭が住宅ローンを組む場合、住宅ローンを分割し、双方が個別に毎月の返済を行うという選択肢があります。
日本経済新聞が行ったヒアリングでは、三井住友銀行の全住宅ローン契約者の約2割が、夫婦で住宅ローンを組んでいる回答が得られている事から考えても、他の銀行でも同様に、一定数が夫婦で住宅ローンを組むケースは決して少なくないと考えられます。

そこで、今回の住宅ローン比較ニュースでは、住宅ローンを夫婦で借りる際のポイントにフォーカスし、解説します。

夫婦で借りる住宅ローン 3つの種類を確認

夫婦で借りることができる住宅ローンは、「ペアローン」「連帯債務型」「連帯保証型」の3種類に分けられます。

夫婦で借りる住宅ローン 3タイプ

ペアローン 連帯債務者 連帯保証人
基本の仕組み 妻と夫が別々に住宅ローンを借り入れる 夫婦の収入を合計して1本の住宅ローンを借りる(どちらにも返済義務はある)
住宅ローン控除 夫婦2人 主債務者のみ
事務手数料など 2本分 1本分
主債務者 妻と夫 妻 もしくは 夫 どちらか1人
保険 個別に団信保険へ加入可能 主債務者のみ団信保険へ加入可能

ペアローンは、夫婦が別々に住宅ローンに加入するタイプの住宅ローン商品。それぞれの収入に基づいた金額の融資を受ける事ができ、金利タイプや支払い期間を個別に選ぶことが可能です。
連帯債務型と連帯保証型は、夫婦の収入を合計して、融資を受けることができる住宅ローン商品です。夫婦のうち片方が主債務者となり、もう片方が連帯債務者、もしくは連帯保証人になります。

コラム連帯債務者・連帯保証人の違い

連帯債務者とは、銀行から返済請求をされる可能性があるなど、主債務者と同等の返済義務を持つ人のこと。住宅ローンを支払っているとみなされるため、負担割合に応じて住宅ローン控除を適用することも可能です。
一方、連帯保証人は連帯債務者とは異なり、主債務者の支払いが滞るまで銀行から請求されません。ただし、連帯保証人は、あくまで債務者ではないため、住宅ローン控除の対象外です。

夫婦で住宅ローンを借りる際のポイント

1. 契約方式は保険をしっかりチェック 生命保険の見直しも視野に

夫婦で住宅ローンを借りる際は、どちらかに万一の事があった場合の住宅ローン残額の支払いについて必ずチェックする必要があります。
例えばペアローンでは、団体信用保険(以下団信保険)にそれぞれ加入するため、万一の事があった側の住宅ローンしか支払いは免除されません。
また、連帯債務型、連帯保証型では、主債務者のみ団信保険に加入するケースがほとんどで、主債務者に返済を免除すべき事項が起こった場合は、支払いを全額免除。ただし、連帯債務者・連帯保証人に同様の事項が起こり、収入が減った場合でも、住宅ローン残高は変わりません。

住宅ローンのタイプ別 死亡リスク

ペアローン
※夫2,000万円、妻1,000万円を借り入れた場合
連帯債務者・連帯保証人
※夫を主債務者として、夫婦で合計3,000万円借り入れた場合
夫が死亡 夫の住宅ローン2,000万円は免除
妻の1,000万円は引き続き支払い
住宅ローン3,000万円を全額免除
妻が死亡 妻の住宅ローン1,000万円は免除
夫の2,000万円は引き続き支払い
住宅ローン額に変化なし(夫が3,000万円を支払う)

この2つのリスクを比較してみると、まずペアローンはもともと自身の収入に基づいて借り入れ金額を設定しているため、自身の収入以上の支払い金額を背負う可能性は低いと言えるでしょう。一方、連帯型の住宅ローンでは、夫婦の収入の合計に基づいて借り入れ金額が決定しているため、連帯債務者・連帯保証人に返済を免除すべき事項が起こった場合、残された主債務者に、収入を超える金額が請求される可能性があります。
これらの事項から総合的に判断すると、連帯型住宅ローンを選択する人は、医療保険や生命保険、収入保障保険等を活用し、リスクに備えておく必要があるでしょう。

2. 借り入れ金額はライフステージの変化による減収も考慮にいれる

夫婦で住宅ローンを借りる場合、住宅ローンの借り入れ金額は通常よりも多くなりますが、限度額一杯まで借りることは避けた方が良いでしょう。返済できる住宅ローンの金額は、ライフステージごとに変わります。例えば、子どもが増えたり、どちから片方の収入が減る事もあるでしょう。また子供が大きくなると教育にかかる費用が増え、どうしても住宅ローンの返済が厳しくなります。住宅ローンを借り入れる際は、何らかの出来事が起こっても、きちんと返済を行う事ができるようなプランを選択する事が大切です。

3. 離婚後の分配についてもきちんと話し合う

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住宅ローンについて検討している段階で離婚について考えるのは抵抗があるかもしれませんが、実際に離婚した場合、住宅ローンに関する協議は、特に複雑でこじれやすい傾向があります。離婚率が3割を超えると言われる現代日本では、万一のときに備えて話し合いを持つことが必要です。
例えば、離婚に至った際は、家を売却して利益を折半にするのか、どちらかが住み続けて、ローンを1本にまとめるのかなど、離婚後の処理について住宅ローンを組む前にきちんと協議すると、離婚後のリスクを避けることができます。

夫婦で住宅ローンを借りる際は、契約方式と保険の主体をどちらにするかなど、減収リスクや離婚リスクを考慮して、住宅ローンを組む事が大切です。

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