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欧州の事例から考えるマイナス金利と住宅ローン住宅ローン比較 最新ニュース 第25回

2016年1月29日、日本銀行(日銀)が日本の金融政策史上初となる、マイナス金利の導入を決定しました
常識的に考えると、マイナス金利が導入されるという事は、金利が低下するという事と同義であり、住宅ローン金利も下がるはずです。つまり、住宅ローンの利用を検討している人や、住宅ローンの借り換えを検討している人にとって、住宅ローン金利が下がる可能性が高いこのニュースは、住宅ローンの借り入れや借り換えを検討する絶好の機会と言えるでしょう
一方でこの政策が日本で導入されたのは史上初であり、実際に住宅ローン金利がどうなっていくのか、常識的に考えるよりも、実際にマイナス金利が導入されている国の事例から考えたほうが予測の精度はあがるはず。

そこで今回の住宅ローン比較ニュースは、日本に先駆けてマイナス金利を導入している欧州の事例を参考に、マイナス金利と住宅ローン金利の今後の動きについて考えます。

マイナス金利の導入は、EUの中央銀行(ECB)が先行して導入しており、スイス、デンマーク、スウェーデンなどの国々でも日本に先行して2014年から導入されています。
マイナス金利を導入した結果、欧州の国々ではどのようなことが起こったのか、2つの事例を見ていきましょう。

マイナス金利により、住宅ローン金利が上昇するケース

スイスの事例

スイスでは、マイナス金利の影響で、住宅ローン金利が逆に上昇するという事態が起こっています。これは、マイナス金利導入の影響によって、銀行が貸出金利を下げざるを得なくなり、銀行の収益が悪化した事が主な要因。銀行は、収益状況を改善するため、住宅ローン金利を上げる動きが起こっています。

マイナス金利により、住宅ローン金利がマイナスになるケース

デンマーク、スウェーデンの事例

一方、デンマークでは、マイナス金利の影響により、住宅ローン金利が低下を続け、ついには、一部の住宅ローン金利がマイナスに。住宅ローンを借りた顧客に「利息」を提供する事態が発生しました。その結果、住宅ローンを利用する人が急増し、住宅価格が高騰。2015年上期には、デンマークの首都コペンハーゲン市内の集合住宅価格は、11%増を記録しています。
同じくスウェーデンにおいても、住宅ローン金利がマイナスになったことにより、住宅ローンの利用件数が急増。
デンマーク、スウェーデン両国において、住宅ローンの利用増が住宅価格の高騰に拍車をかけ、多くの家庭で家計の負担が過度に拡大することへの懸念が広がっています。

その他にも、欧州の国々では、ATMなどの手数料を引き上げる動きも。
2016年3月時点に関しては、日本では、住宅ローン金利が下がる傾向がありますが、今後、マイナス金利の影響を受け、住宅ローン金利がどう変化していくか、また住宅価格がどう推移していくのかは未知数です
マイナス金利がこのまま長期化した場合、上記で説明した欧州の事例のように、住宅ローン金利が上昇する事例や、住宅ローン金利は低下するものの住宅価格が高騰する可能性も十分にあり得ます。

住宅ローンの借り入れ、借り換えを検討している方は、住宅ローンの金利動向を注視しつつ、適切なタイミングを見極める視点が求められます。ちなみに住宅ローン比較 編集部は、2016年3月以降、住宅ローン金利が大幅に低下する可能性は低いと考えており、不動産価格が停滞している現在が、住宅ローンの借り入れ、借り換えを行うベストなタイミングだと考えています。