住宅ローン 選び方住宅ローンを夫婦の収入合算で借りるデメリットと対処法
住宅ローンを夫婦の収入合算で借りるデメリットと対処法住宅ローン 選び方
住宅ローンを借り入れる前に収入合算のデメリットと向き合おう
結婚後に住宅を購入し、住宅ローンを組む際、共働き世帯の多くが悩むのが、どういう住宅ローンの組み方をすべきかという点です。以前の日本であれば、住宅ローンは男性が一人で組むケースがほとんどでしたが、現在の日本は男性と変わらない収入を得ている女性が増加、夫婦の収入を合算し、住宅ローンを組むケースが増えています。
※収入合算に近い仕組みにペアローンがあります。収入合算とペアローンの違いは、下記ページをご参照ください。
夫婦で収入合算する最大のメリットは、夫婦の収入を合算することから借り入れ限度額が増加し、一人の収入では借り入れできない額の住宅ローンを利用できるという点です。例えば一人では5,000万円の物件を買うのが難しくても、二人の収入を合算すれば、審査に通る可能性があるということです。
また一人で月10万円返済するのは難しくても、7万と3万、6万と4万と夫婦で分割すれば返済できるという方にとっても、住宅ローンの収入合算はメリットがあるといえるでしょう。
このように夫婦の収入を合算すれば、重額購入の選択肢が大きく拡がるなど、様々なメリットがありますが、実は大きなデメリットがあるのもまた事実です。今回の住宅ローン比較のニュースは、夫婦の収入を合算し、住宅ローンを借り入れるデメリットに注目。その対処法をご紹介します。夫婦の収入を合算し、住宅の購入を検討している方は、是非チェックしてみてください。
夫婦で収入合算する最大のデメリット
離婚した際の財産分与でトラブルに
夫婦で収入合算し、住宅ローンを借り入れる際の最大のデメリットは、離婚した際、住宅が共同名義になっているため、その後の住宅ローンの支払いをどうするのか、また住宅自体をどうするのか、大きなトラブルになるケースが非常に多いという点です。
ペアローンを検討されているご夫婦の多くは、仲が良く、自分たちが離婚するわけない、トラブルになる訳がないと思われているかと思いますが、それは間違いなく幻想です。実際にペアローンを組んだことでトラブルになっている夫婦のほとんどが同じように「自分たちが離婚するわけない」と考えていたはずですし、結婚は恋愛ではなく現実である以上、心が変化したとしても決して不思議なことではありません。
今仲が良い夫婦だからこそ、もし離婚することになった場合にどうするのかという点について、向き合い、考える必要があります。
この問題への具体的な対処法としては、夫婦できちんとルールを決め、双方が合意した文書を残しておくのも有力な選択肢の一つです。
ペアローンの最大の問題といわれる離婚時の対応に関しては、仲が良い夫婦だからこそ必ず考えておきましょう。
夫婦で収入合算するデメリット
将来に渡って夫婦合算した収入が補償されているわけではない
夫婦合算した収入は、あくまで現時点で受け取っている収入の総額に過ぎません。つまり将来に渡ってその金額が受け取れるという訳ではないのです。例えば今は共働きでも、将来の妊娠や出産、病気やケガ、家庭の事情などで、どちらかが仕事を辞めてしまうこともあるでしょう。
収入合算は現時点での収入が、住宅ローンの借り入れ期間中、確保できることを前提としており、収入減の問題に対処してくれる訳ではありません。
この問題への対処法としては、夫婦の収入を合算し、借り入れできる上限まで住宅ローンを借り入れないことが大切です。万が一収入が夫婦のいずれかになった場合でも、努力すれば何とか返済できる状態がベスト。
今は収入がずっと右肩上がりに増えていく時代ではありません。
収入の停滞や減少が起こると、すぐに返済に困窮するのではなく、切り詰めれば何とか返済できるような計画を心掛けましょう。
収入合算のデメリットは、ここまでに説明しました。これらのデメリットとしっかり向き合ったうえで、利用するのであれば、収入合算は夫婦で協力し、希望する住宅を手に入れるための優れた手段です。
以下は住宅ローン比較 編集部がおすすめする収入合算に対応した住宅ローンです。
一つは国民の住宅購入を支援するため、政府が全額出資し、設立された住宅金融支援機構と民間の金融機関が提供するフラット35住宅ローン。その中でも金利と事務手数料が圧倒的に安い楽天フラット35がおすすめです。長期固定金利で借り入れるのであれば、フラット35を中心に考えると良いでしょう。
もう一つは日本で初めてネットで住宅ローンの契約を完結することに成功した、auじぶん銀行の住宅ローンです。auじぶん銀行の収入合算は、配偶者はもちろん、親との収入合算にも対応。まだ結婚しておらず、同居していない場合でも、同居予定の婚約者であることを証明すれば、申し込むことができます。
また住宅ローン金利も変動金利、短期および中期固定金利であれば、他の住宅ローンと比較しても優位性があります。さらに万一がんになった場合、住宅ローンの返済額が50%免除されるがん50%保障団信を無料で付帯させることができる点も要チェックです。
楽天銀行 フラット35
特徴 | 楽天グループのネット銀行が提供するフラット35。金利水準に加えて、融資手数料も業界最低水準を実現している。住宅ローン契約者向けにはATM手数料や振込手数料の優遇、楽天スーパーポイントの付与率アップなどの特典を提供。 |
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2023年9月実行金利 |
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融資手数料(新規借り入れ) | 借入金額×1.08~1.404%(税込) |
保証料 | 無料 |
団信保険料 | 任意加入 |
一部繰上げ返済手数料 | 無料 |
その他サービス |
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auじぶん銀行 住宅ローン
特徴 | 変動金利や当初固定金利の低さに定評がある住宅ローン。がんと診断された場合に住宅ローンの残債が50%削減される「がん50%保障団信」を無償で提供。住宅ローン契約のペーパーレス化を進めており収入印紙代等がかからない。 |
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2023年9月実行金利(年利) |
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融資手数料(新規借り入れ) | 借入金額×2.20%(税込) |
保証料 | 無料 |
団信保険料 | auじぶん銀行が負担 |
一部繰上げ返済手数料 | 無料 |
その他サービス |
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まとめ
住宅ローンは人生で最大の買い物です。是非住みたいと思う物件が見つかったのならば、夫婦で協力して住宅ローンを組むのは決して悪いことではありません。ただどのようなものもメリットだけではありません。デメリットに関してもきちんと把握し、その対処方法を考えておくことこそが、その商品やサービスを使いこなす上で最も重要になるのです。
収入合算の利用を検討されている方は、本ニュースの内容をチェックし、夫婦でしっかり考え良い選択をしましょう!