住宅ローンニュース住宅ローン金利は今後どうなる?コロナ後が見えてきた2021年、金利上昇を予想する声が増加

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長らく動きのなかった住宅ローン金利に動きあり!2021年は金利動向に注意 住宅ローン比較 最新ニュース 第77回

長らく動きのなかった住宅ローン金利ですが、2021年に入り、明らかに流れが変わりつつあります

住宅ローン比較 編集部は、毎月金利動向を分析していますが、2020年後半から徐々に金利の変動率が高くなり、2021年に入り、それがより大きくなってきている事を実感しています。

では今後この金利はどのように動いていくのでしょうか?今月の住宅ローン比較のニュースは、2021年の金利を大きく動かす可能性が高い、2つの要因を解説します。最後に編集部の予想もまとめてあるので、是非最後までチェックしてみてください。

2021年の住宅ローン金利を動かす要因 その1
日銀の政策見直し

2020年12月、日銀が大きな発表を行いました。それはこれまでの金融政策の効果を点検し、2021年3月を目途にその結果を公表するというものです。

日銀はこれまでに金融緩和をじゃぶじゃぶに続け、ETF購入を通じて株価を下支えし、国債を購入、イールドカードコントロール(YCC)を導入することで、金利を抑え込んできました。

この政策の効果もあり、日本の株価は大幅に上昇。金利も歴史的な低水準に抑え込まれてきましたが、この政策を無限に続けられるはずがありません。

見直しが行われるとすれば、金融緩和の強化ではなく、出口を見据えた行動になるはずです。そうなれば、住宅ローン金利は徐々に上昇していくことになるでしょう。

日銀の金融政策の点検結果は、3月19日前後を予定しています。この結果が今後の金利動向に大きな影響を与えることになりそうです。

2021年の住宅ローン金利を動かす要因 その2
米国10年債の金利動向

日本の住宅ローン金利は、日本の国債10年物の金利に連動します。この日本の10年物国債の金利に大きな影響を与えるのが、米国10年債金利です。

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米国は世界経済の中心であり、この米国10年債の金利は、世界中の国債に影響を与えています。

この米国10年債金利が2021年2月、3月と急騰。これが日本の国債金利に波及し、2月、3月の住宅ローン金利の上昇に大きな影響を与えているのです。

2021年2月26日に日本の10年債金利が一時0.17%を付け、2018年10月に記録した0.155%を上回りました。これは2016年1月29日に日銀がマイナス金利政策導入を決定して以来、最高の水準です。

この背景にあるのが米国債の金利です。ちなみに2021年3月15日現在、米国10年物国債の金利はさらに上昇。日本国債の金利も、今後この流れを受け、さらに上昇する可能性があります。

米国経済が正常化すれば、米国の金利は2021年後半に1.75%から2%に達するという予想も出てきています。この水準まで米国債の金利が上がれば、日本の金利上昇も避けられないでしょう。

住宅ローン金利が今後どうなるか気になる方は、米国10年債の金利をチェックすることをおすすめします。米国の金利が再度1%を下回る可能性は極めて低いため、リスクは間違いなく上です。

2021年の住宅ローン金利を編集部が予想

2021年の住宅ローン金利ですが、日銀の政策見直し、米国債の金利動向を見る限り、明らかにリスクは上方向。つまり金利が上昇していく可能性の方が高いでしょう。

鍵を握るのは新型コロナウイルスとワクチンの接種状況です。ワクチンの接種が今後もスムーズに進み、経済活動が正常化していけば、金利上昇リスクは増々上がっていきます。逆に変異種が拡大し、経済が再び停滞すれば、世界中が金利の抑え込みに動くでしょう。

現状から予想すると、一番可能性が高いシナリオは春先まで金利が上昇し、そこから一時金利は横ばいに。秋にかけてワクチン接種が完了し、経済が正常化。年末にかけて金利が再度上昇するというものです。

住宅ローンの利用や借り換えを検討している方は、金利が本格的に上昇する前に、行動すべきでしょう

著者・総監修 早川 聡

著者・総監修 早川 聡

住宅ローン含め、金融の専門家(プロ)として様々な記事を執筆しており、最新の金利動向の記事執筆を担当。世界経済の動向を踏まえた金利分析と予測の精度に定評がある。住宅ローン金利の動向に関しては日本経済新聞からの取材を受けた経験あり。