住宅ローンニュース住宅ローン減税の改悪はいつから?新規借り入れや借り換えを検討している方は要注意

住宅ローン比較 最新ニュース

住宅ローン減税の改悪はいつから?2022年の税制改正に注意しよう 住宅ローン比較 最新ニュース 第78回

長く優遇措置が続いている住宅ローン減税ですが、低金利が長期化するに従い思わぬ弊害がでてきています。

それは住宅ローンを1%未満で借り入れ、現行の住宅ローン減税「借り入れ金額の1%が所得税から控除される仕組み」が適用されると、控除額がローンの支払利息を上回る逆ザヤ現象が発生するというものです。つまり、住宅ローン減税を利用すると儲かる訳ですから、本来は住宅ローンを利用する必要がない人が利用したり、住宅ローン減税のメリットを享受するため、一部繰り上げ返済を利用しないという人も少なくありませんでした。

これは個人にとっては素晴らしい状況ですが、税金を納めるという視点で考えると、国によって好ましい状況ではありません。

画像

政府・与党は、税制改正大綱にこの住宅ローン控除額を見直す方針を明記し、2022年にも改定する予定です。

これはつまり、利用者側から見ると住宅ローン減税の改悪に他なりません。住宅ローンの新規借り入れや借り換えを検討している方は、注意すべき事項でしょう。

住宅ローン減税の改悪(改定)内容とは?

では今後住宅ローン減税はどのように変わっていくのでしょうか?現在表に出ている情報は以下の3点です。

住宅ローン減税の改訂方針

  1. 実際に支払った住宅ローン金利が1%に満たない場合、利払い分のみ控除の対象とする。
  2. 2021年の税制改正で延長した13年間の控除期間の特例を2年延長する。
  3. 住宅ローン減税の対象となる物件の広さを50平方メートル以上から40平方メートル以上に拡大する。ただし面積の緩和要件を利用できるのは年収1,000万円程度の所得制限を設ける。

特に注目すべきは①でしょう。1%以上の金利で借り入れている場合は、住宅ローン控除枠を全て使い切ることができますが、1%以下で借りると最大でもその借り入れ金利分しか控除を受けられなくなります。この変更によって、住宅ローン減税を利用することで、収支がプラスになるということがなくなります。この税制改正は確実に行われるはずです。

住宅ローン利用者ができる対処法としては、借り入れ期間を長くし、1%前後の金利で借り入れるという方法があります。この方法を使えば、固定金利のメリットを享受しながら、住宅ローン減税の枠をフル活用できるはずです。

②は期間が延長になるだけですので、改悪ではなく、現行の仕組みが維持されます。

③は改善ですが、年収1,000万円を超えるユーザーは利用できないということですので、マンション投資している高年収層にこの制度を使われないための施策でしょう。

住宅ローンの利用を検討している方は2021年のうちに新規借り入れ、借り換えを考えよう!

住宅ローンの利用を検討している方は2021年のうちに新規借り入れ、借り換えを考えよう!

住宅ローン減税のメリットをフル活用したい方は、税制改正が行われる前に、住宅ローンの新規借り入れ、または借り換えることをおすすめします。

2021年度中であれば1%以下の金利で借り入れても、住宅ローン控除の枠をフル活用することが可能です。

2021年に入り、住宅ローン金利は上昇傾向にあります。このままいくと米国金利の上昇と共に、日本の金利も年後半にかけて上昇する可能性が高まっています

住宅ローン減税の改悪に加え、現在の金利動向を考えても、住宅ローンの利用に関しては早めに検討したほうが良いでしょう。

著者・監修 早川 聡

著者・総監修 早川聡

住宅ローン含め、金融の専門家(プロ)として様々な記事を執筆しており、最新の金利動向の記事執筆を担当。世界経済の動向を踏まえた金利分析と予測の精度に定評がある。住宅ローン金利の動向に関しては日本経済新聞からの取材を受けた経験あり。