住宅ローンの基礎知識住宅ローンの本審査に複数申し込んでおいたほうが良い理由

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住宅ローン審査は事前審査も、本審査も複数申し込みが基本住宅ローンの基礎知識

住宅ローンの本審査に複数申し込んでおいたほうが良い理由

住宅ローンを借り入れる際、多くの方がまず最初に悩むのが、住宅ローン審査は複数申し込んでも良いのだろうか?という点です。また審査に通過したら、その住宅ローンと契約しないといけないのではないか?と考え、複数申し込みを躊躇している方もいるのでは?

結論から言うと、住宅ローン審査は事前審査だけではなく、本審査も複数申し込みが基本です。また審査に通過したからといって、その住宅ローンと契約する必要もありません。

今回は、住宅ローンの本審査に複数申し込んでおいたほうが良い理由を詳しく解説。複数申し込みするメリットとデメリット、借り換えの場合はどうなのか?にも回答しているので、是非最後までチェックしてみてください。

住宅ローン審査の通過は当たり前ではない

住宅ローンの本審査に複数申し込んでおいたほうが良い理由

住宅ローン審査に申し込むと、問題なく審査に通過できると思われている方も多いですが、住宅ローン審査への通過は、実は当たり前でありません

住宅ローンは金融機関から長期間に渡り、数千万円にものぼるお金を借りるということです。金融機関にとっては、貸したお金が回収できなくなると大損失。住宅ローン審査に関しては、非常に慎重です。

事前審査に関しては、物件価格、ローンタイプ、自己資金、借入金額、返済期間、年齢、勤務形態、年収といった項目を入力すると、プログラムによって借り入れ可能かどうかを判断しています。またメガバンクは事前審査にAIを活用する等、入力内容にミスがなければ、審査に通過するケースがほとんどです。

一方で本審査に関しては、さらに物件の担保価値、借入希望額の妥当性(返済負担率)や申込者の信用情報等もチェック対象になります。

住宅ローン審査に通過するということは、これらのチェックを全てクリアしたということであり、決して簡単なことではないのです。

住宅ローン審査には理由なく落ちる。借入額減額のリスクも

住宅ローンの本審査に複数申し込んでおいたほうが良い理由

住宅ローン審査が簡単ではないもう1つの理由は、住宅ローン審査に理由なく落ちるケースがあるからです。住宅ローン比較.jp編集部には様々ユーザーからのお問い合わせが入りますが、物件の担保価値、借入金額の妥当性、申込者の信用情報が全く問題ないにも関わらず、住宅ローン審査に落ちたという相談が多数寄せられています。
(ちなみに編集部内のスタッフにも、旦那さんが公務員で比較的高年収で借り入れ無し、スタッフにも十分な収入がありながら、借り換えを希望するネット銀行の住宅ローンに落とされたケースがありました。)

この問題でやっかいなのが、住宅ローン審査に落ちた理由を金融機関が開示していないという点です。

つまり、なぜ住宅ローン審査に落ちたのかを推測することはできても、本当の理由はわからないのです。

また金融機関によっては、住宅ローンの借り入れは可能だが、申請していた金額から〇〇万円減額した金額であればOKという連絡が来ることも珍しくありません。

この場合は減額分を何とか自分で用意するか、それが難しい場合は、他の住宅ローンを探すことになります。

住宅ローンの本審査への複数申し込みは物件購入のためのリスクヘッジ

住宅ローンの本審査への複数申し込みは、住宅ローン審査に落ちた場合や、借入額が減額された場合に備えるための手段と言えます。

事前審査に複数通過していたとしても、本審査に通過しなければ、最終的に住宅ローンを借り入れ(借り換え)することはできません。

逆に本審査に複数申し込んでおけば、住宅ローンAの審査に落ちたとしても、住宅ローン審査Bに通過すれば、住宅ローンを借り入れることができるのです。

前述した編集部のスタッフも、他の金融機関では無事審査に通過し、満額借り入れることができました。

このことからも、住宅ローンの本審査には複数申し込みしておいたほうが良いことがわかります。

住宅ローンの本審査に複数申し込みするデメリット

住宅ローンの本審査に複数申し込んでおいたほうが良い理由

ここまでは住宅ローンの本審査に複数申し込みしたほうが良い理由、つまりメリットを解説してきました。

ただどんなことにもメリットがあれば、デメリットがあります。以下に住宅ローンの本審査に複数申し込むデメリットをまとめました。

実際に申し込みを行う前に、しっかりチェックしておきましょう。

本審査に複数申し込みする3つのデメリット

  • 本審査に必要な書類は多岐に渡るため、手間がかかる
  • 本審査に申し込んだ情報、審査結果は信用情報機関に情報が残り、一定期間保存される
  • 本審査に複数通過した場合、利用しない金融機関には必ず理由を添えて辞退することで、信用スコアをクリアにする

最低限の書類で済む事前審査と比較すると、本審査の申請には様々な書類が必要になるため、時間と手間がかかります。

この時間と手間を考えると、複数申し込みできるからといって、5個も10個も申し込むのは非現実的です。3個程度の金融機関に申し込めば十分でしょう。

ちなみに民間金融機関の住宅ローンはもちろん、住宅金融支援機構と民間の金融機関が提供するフラット35も複数申し込みに対応しています。フラット35に関しては、審査基準が明確になっているため、本来は1社で充分。3社申し込むのであれば、民間の金融機関2社、フラット35を1社という構成がおすすめです。

おすすめの住宅ローン&フラット35

イオン銀行 住宅ローン

イオン銀行 住宅ローン

イオングループの「イオン銀行」が提供する住宅ローン。
イオン銀行では、変動金利の場合は最大1.85%、固定金利の場合は最大1.6%、完済するまで(※固定金利の場合は、固定期間終了後から完済するまで)店頭表示から金利を割り引く優遇金利を提供している。
また、「イオンでの買い物が毎日5%OFF」をはじめ、住宅ローン契約者限定特典も充実。Webと店舗両方での相談・申し込みに対応しているほか、保証料・一部繰り上げ返済手数料が無料など、利便性の高いサービスを提供している点もチェックしておきたい。
イオングループのサービスをよく利用する人に特におすすめの住宅ローン。

イオン銀行 住宅ローン

ARUHI フラット35

ARUHI フラット35

13年連続でフラット35の取り扱い件数第1位を獲得しているARUHIの長期固定金利型住宅ローン(フラット35)。※1
ARUHI フラット35では、低水準の住宅ローン金利を実現。また、Webからの新規借り入れで、取り扱い事務手数料が、借り入れ金額の2.2%(税込)から1.1%(税込)に優遇され※2 ※3、有利な条件で住宅ローンを組むことができる。
さらに、事前審査は最短当日、本審査は最短3営業日で審査結果がわかり、スピード審査に対応。
全国に130を超える実店舗を展開し(※2023年3月末時点)、対面で住宅ローンに関する相談もできるので、フラット35を検討する際は、ぜひ候補に入れておきたい。

  • 1. 2010年度-2022年度統計、取り扱い全金融機関のうち借り換えを含む【フラット35】実行件数(2023年3月末現在、ARUHI調べ)
  • 2. ARUHI スーパーフラットをお申し込みの場合は「ご融資額×2.2%(消費税込)」
  • 3. 最低事務手数料220,000円(消費税込)

ARUHI フラット35

auじぶん銀行 住宅ローン

auじぶん銀行 住宅ローン

三菱UFJ銀行とKDDIが出資する「auじぶん銀行」の住宅ローン。
低水準の住宅ローン金利を実現していることに加え、住宅ローン契約者が満50歳までの場合は、4疾病保障を含む「がん50%保障団信」が無料付帯するなど団信が充実している
また、保証料や一部繰り上げ返済手数料が無料※。さらに、事前審査から契約まで、すべての手続きがネットで完結する点もチェックしておきたい。
住宅ローンの借り入れ・借り換を検討する際、まず候補に入れておきたい住宅ローンの一つ。

  • 審査の結果、保証会社をご利用いただく場合がございますが、保証料相当額は金利に含まれており、別途、保証料は発生しません。

auじぶん銀行 住宅ローン

また本審査に申し込んだ情報や審査結果は、信用情報機関に登録され、一定期間保存されることになります。このこと自体を過度に気にする必要はありませんが、審査に通過したものの、借り入れを保留した状態のままにしておくと、信用スコアが落ちることに。利用する住宅ローン以外は、きちんと理由を添えて自体することで、信用スコアをクリアにしておきましょう。

借り換える場合も本審査に複数申し込みできる?

住宅ローンの本審査と言うと、新規借り入れをイメージする方が多いと思いますが、借り換える場合も同様に本審査を通過する必要があります。

新規借り入れする場合とは異なり、借り換えの場合は借り換える期日が明確に決まっている訳ではありません。複数申し込みする手間を減らしたいという方は、1社ずつ順番に本審査を申し込んでも構いません。

期日は決めて借り換えたい場合は、複数の金融機関にまとめて申し込むと良いでしょう。

まとめ

住宅ローンの本審査に複数申し込んでおいたほうが良い理由

今回の住宅ローン比較のニュースは、住宅ローンの本審査に複数申し込んでおいたほうが良い理由を詳しく解説しました。

住宅ローンの利用を検討している方は、審査に通るのが当たり前ではないということを認識し、万が一の場合に備えましょう。

本審査になかなか通過しないという方は、審査基準が明確で審査に通りやすいフラット35の利用がおすすめです。

著者・総監修 早川 聡

著者・総監修 早川 聡

住宅ローン含め、金融の専門家(プロ)として様々な記事を執筆しており、最新の金利動向の記事執筆を担当。世界経済の動向を踏まえた金利分析と予測の精度に定評がある。住宅ローン金利の動向に関しては日本経済新聞からの取材を受けた経験あり。