人気の金融機関PayPay銀行の住宅ローンの特徴は?金融のプロが金利、審査、事務手数料を徹底解説

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PayPay銀行が住宅ローンの提供を開始!その特徴とは?住宅ローン 銀行の選び方

PayPay銀行が住宅ローンの提供を開始!その特徴とは?・画像

PayPay銀行は2000年10月12日に開業した日本初のネット銀行として、現在も確固たる地位を築いています。そのPayPay銀行が2019年7月30日、遂に住宅ローンの提供を開始しました。

住宅ローンに関しては、競合するネット銀行「住信SBIネット銀行」や「auじぶん銀行」が早くから力を入れており、ネット銀行の中でもPayPay銀行は、最後発になります。

今回は、既に多くのユーザーを獲得している住信SBIネット銀行やauじぶん銀行とPayPay銀行の住宅ローンにはどのような違いがあるのかを金融のプロである、編集部員が徹底解説。

住宅ローン金利、審査、事務手数料の比較に加え、特徴についてもわかりやすく解説しているので、是非チェックしてみてください。

PayPay銀行と住信SBIネット銀行、auじぶん銀行の住宅ローン金利を比較

それではまずPayPay銀行と住信SBIネット銀行、auじぶん銀行の住宅ローン金利を比較してみます。

以下は3行の変動金利と10年固定金利を比較したものです。※いずれの金利も2024年5月時点

  • 金利は年利表記です
PayPay銀行 住宅ローン
  • 変動0.315
  • 当初10年固定1.155
auじぶん銀行 住宅ローン
  • 変動(新規借り入れ)0.319(全期間引下げプラン)

  • 10年固定1.255(当初期間引下げプラン)
  • 審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます。
住信SBIネット銀行 住宅ローン
  • 変動0.32
  • 当初10年固定1.355

PayPay銀行と住信SBIネット銀行、auじぶん銀行の住宅ローン金利を比較・画像

上記を見るとわかるように、PayPay銀行の住宅ローンは、自社の特徴でも解説している通り、他のネット銀行と比べても住宅ローン金利の面で優位性があることがわかります。

その一方で団体信用生命保険に関しては、無料で全疾病保障が付帯する住信SBIネット銀行とは異なり、無料で付帯できるのは一般団信のみ。金利を上乗せすることで、様々な特約を付帯できるものの、この部分では住信SBIネット銀行やauじぶん銀行に優位性があります。

住宅ローン金利を重視するのであれば、PayPay銀行は間違いなく有力な選択肢になるはずです。

PayPay銀行と住信SBIネット銀行、auじぶん銀行の住宅ローン審査を比較

それでは次に住宅ローン審査を比較します。以下にそれぞれの住宅ローンの審査期間、審査から契約までの流れ、印紙代の情報をまとめました。

審査期間 審査から契約までの流れ 印紙代
PayPay銀行 住宅ローン 24時間365日 オンラインで完結 不要
auじぶん銀行 住宅ローン 24時間365日 オンラインで完結 不要
住信SBIネット銀行 住宅ローン 24時間365日 オンラインで完結
※一部実店舗での相談サービスあり。ただし実店舗経由で契約する場合、要印紙代
不要

ちなみに日本で初めて住宅ローン申し込みのオンライン完結を実現したのはauじぶん銀行。その後、住信SBIネット銀行がサービスを改善、最後発のPayPay銀行はサービス開始当初からオンライン完結の仕組みを整備しています。

このような経緯の違いはありますが、住宅ローンの審査期間、審査から契約までの流れ、印紙代に関しては、3行に違いはないと言って良いでしょう。

PayPay銀行と住信SBIネット銀行、auじぶん銀行の事務手数料を比較

住宅ローンを利用する際、重要なポイントの一つが事務手数料です。ネット銀行が提供する住宅ローンの事務手数料は、定額制ではなく、住宅ローンの総額に対して一定の金額を加算する定率制を採用しているケースがほとんど。PayPay銀行も例外ではありません。

以下は3行の事務手数料を比較したものです。

PayPay銀行 住宅ローン 事務手数料:2.2%(税込)
auじぶん銀行 住宅ローン 事務手数料:2.2%(税込)
住信SBIネット銀行 住宅ローン 事務手数料:2.2%(税込)

上記を見ていただければわかるように、事務手数料に関しても3行に違いはありません。

PayPay銀行の住宅ローンの特徴は住宅ローン金利にあり!今後は利用者の評判に注目!

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今回の住宅ローン比較のニュースは、PayPay銀行の住宅ローンに注目し、金利、審査、事務手数料を先行する2行と比べました。

その結果わかったのが、PayPay銀行の住宅ローンには、先行する2行と比較しても、金利面で優位性があるということです。また、その他のサービスについても団体信用生命保険を除き、他行とそん色ないサービスを実現していることがわかります。

ネックはサービス開始が2019年7月からと日が浅く、実際にサービスを利用したユーザーの評判が集まっていない点ですが、2019年8月19日時点でPayPay銀行の住宅ローンには、想定を大きく上回る申し込みが寄せられており、本審査が遅延するなど大きな反響を呼んでいることを考えると、ユーザーからの評判が集まるのも時間の問題でしょう。

PayPay銀行の住宅ローンに興味がある方は、上記の内容も参考に、実際に利用すべきかどうかを検討してみてはいかがでしょう?

著者・総監修 早川 聡

著者・総監修 早川 聡

住宅ローン含め、金融の専門家(プロ)として様々な記事を執筆しており、最新の金利動向の記事執筆を担当。世界経済の動向を踏まえた金利分析と予測の精度に定評がある。住宅ローン金利の動向に関しては日本経済新聞からの取材を受けた経験あり。