住宅ローンの基礎知識リフォームローンと住宅ローンの違いとは?リフォーム費用を含めることができるおすすめの住宅ローン3選
更新日:
はじめにリフォームローンと住宅ローンの違いとは?リフォーム費用を含めることができるおすすめの住宅ローン3選
住宅のリフォームには、ある程度のまとまったお金が必要になります。中古住宅を購入し、リフォームを検討している方や、すでに購入したマイホームのリフォームを予定している方のなかには、ローンを組み、リフォーム費用の借り入れを検討している方も多いはず。
リフォーム費用の借り入れとなると「リフォームローン」が頭に浮かびますが、実は、住宅ローンを利用して、リフォーム費用含め、借り入れる(借り換える)こともできます。
それでは、リフォーム費用を借り入れる際、リフォームローンと住宅ローンのどちらを利用すると良いのでしょうか?また、リフォームローンと住宅ローンとでは、どのような点に違いがあるのでしょうか?
今回の住宅ローン比較の特集は、リフォーム費用を借り入れる際に知っておきたい「リフォームローンと住宅ローンの違い」に注目し、わかりやすく解説。さらに、リフォーム費用を含めることができるおすすめの住宅ローンについても紹介します。
中古住宅を購入し、リフォームすることを考えている方や、マイホームのリフォームを検討している方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
Memo リフォーム費用の相場は?
マイホームのリフォームを検討している方のなかには、そもそもリフォームにどれくらいの費用がかかるのか、気になっている方も多いはず。リフォームの規模や、その住宅が戸建てかマンションかによってリフォーム費用は大きく変わってきますが、相場の目安は以下の通りです。
- リフォーム費用の相場
-
部分リフォーム(キッチンやトイレ、壁紙の張替えなど、部分的なリフォーム)
…20万円~200万円程度 -
大規模リフォーム(マンション)
…700万円~1,000万円程度 -
大規模リフォーム(戸建て)
…1,000万円~1,500万円
マイホームをリフォームする際は、どの部分をリフォームするのか、リフォームにどれくらいの費用がかかるのか、事前に確認しておきましょう。
住宅ローンでリフォーム費用の借り入れはできる?リフォームローンと住宅ローンの違いとは?リフォーム費用を含めることができるおすすめの住宅ローン3選
リフォーム費用は、リフォームローンだけではなく、住宅購入費用にリフォーム費用を上乗せする形で、住宅ローンを利用し借り入れることもできます。
ただし、住宅ローンを借り入れる際、リフォーム費用を含められるかどうかは、金融機関によって判断が異なります。また、同じ金融機関でも、住宅ローンを新規で借り入れるのか、それとも借り換えるのかで条件が異なるケースも。
リフォーム費用を含めて住宅ローンを組む際は、各金融機関が提供する住宅ローンのリフォーム費用の借り入れ条件について、事前にしっかり確認しておきましょう。
主な金融機関(住宅ローン)でのリフォーム費用借り入れ条件
金融機関(住宅ローン) | 住宅ローンでのリフォーム費用の借り入れ |
---|---|
住信SBIネット銀行 |
|
auじぶん銀行 |
|
SBI新生銀行 |
|
イオン銀行 |
|
ソニー銀行 |
|
楽天銀行 フラット35 |
|
ARUHI フラット35 |
|
リフォームローンと住宅ローンの違いリフォームローンと住宅ローンの違いとは?リフォーム費用を含めることができるおすすめの住宅ローン3選
それでは、リフォーム費用を借り入れる際、リフォームローンと住宅ローンとでは、どちらを利用すると良いのでしょうか?
本チャプターでは、リフォームローンと住宅ローンの違いについて見ていきましょう。
リフォームローンとは?
リフォームローンとは、古くなった住宅の増改築や修繕などを目的としたリフォーム工事を行う際に利用できるローンのこと。(※新しく新居を構えるときの新築工事に利用することは不可)
リフォームローンは住宅ローンと比較すると、借り入れ金利が高い傾向があります。また、借り入れ可能額が低く、返済までの期間が短い点も住宅ローンとの大きな違いです。ちなみに、リフォームローンと住宅ローンは、審査に通りさえすれば、併用することができます。
リフォームローンには、無担保でローンが組める「無担保型」と、ローンを組む際に担保が必要になる「担保型(有担保型)」の2種類があります。
Memoリフォームローン 「無担保型」と「担保型(有担保型)」の違い
-
無担保型
ローンを組む際に担保が必要ないリフォームローン。担保を設定していないため、万が一リフォームローンが返済できなくなった場合でも、担保を失うリスクがない。また、担保型と比較すると、審査のスピードが速く、保証人なども原則不要。ローンを組む際に提出する書類も少ない。
その一方で、担保型と比較すると、「金利が高い」「借り入れ可能額が少ない」「返済期間が短い」といった点には注意が必要。 -
担保型(有担保型)
自宅などを担保にローンを組むリフォームローン。担保を設定するため、多くの手続きが必要になり、その分審査も厳しい。担保があるため、無担保型と比較すると、低金利でローンを組むことが可能。また無担保型と比較すると、借り入れ可能額が多く、返済期間も長い。
ただし、万一リフォームローンが返済できなくなった場合、担保を失うリスクがある。
リフォームローンと住宅ローンの違い
以下では、住信SBIネット銀行を例に、リフォームローンと住宅ローンの違いをチェックしていきましょう。
リフォームローン | 住宅ローン | |
---|---|---|
リンク先 | 住信SBIネット銀行 リフォームローン | 住信SBIネット銀行 住宅ローン (WEB申込コース) |
資金用途 | リフォーム費用 | 住宅購入費用、住宅購入費用+リフォーム費用 |
金利※1 | 年2.475%~年4.475%(※変動金利) | 年0.415%(※変動金利) |
借り入れ可能額 | 10万円~1,000万円 | 500万円~2億円 |
返済期間 | 1年~10年 | 1年~35年 |
団信 | ー | 〇 |
担保 | ー | 〇 |
審査期間 | 2週間程度 | 1ヵ月半程度 |
上記の表からもわかるように、リフォームローンと住宅ローンとでは、「資金用途」に加え、「金利」「借り入れ可能額」「返済期間」に大きな差があります。(※リフォームローンと住宅ローンを提供する他の金融機関もほぼ同様)
なかでも注目したいのは、借り入れ時の金利です。リフォームローンと住宅ローンの金利を比較すると、住宅ローンの方がリフォームローンよりも、圧倒的に低い金利で借り入れることができます。つまり、住宅ローンを利用した方が、より有利な条件でリフォーム費用を借り入れることができるのです。
リフォーム費用の借り入れを検討する際は、リフォームローンだけではなく、住宅ローンも選択肢に入れておくことで、家計の負担を軽減できる場合があることを覚えておきましょう。
ただし、住宅ローンを利用してリフォーム費用を借り入れる場合、リフォーム費用分、借入額が増えることになります。そのため、住宅ローン審査が厳しくなる点には十分注意しましょう。
借り入れにリフォーム費用を含めることができるおすすめの住宅ローン3選リフォームローンと住宅ローンの違いとは?リフォーム費用を含めることができるおすすめの住宅ローン3選
本チャプターでは、リフォーム費用を含めて借り入れができるおすすめの住宅ローンについてご紹介します。リフォーム費用を含め、住宅ローンの借り入れを検討している方は、各住宅ローンの特徴をチェックし、自分に合ったものを見つけましょう。
おすすめの住宅ローン
住信SBIネット銀行 住宅ローン(WEB申込コース)
金利 ※2024年10月 |
|
---|---|
借り入れ可能額 | 500万円~2億円(※10万円単位) |
返済期間 | 最長35年 ※新規借入は1年以上50年以内 |
リフォーム費用の借り入れ |
|
住信SBIネット銀行 住宅ローンの特徴
数ある金融機関のなかでも、トップクラスの取り扱い実績を誇る住信SBIネット銀行の住宅ローン。融資実行までにリフォーム工事が完了している必要があるが、その条件を満たせば、新規借り入れ・借り換えの両方において、住宅ローンにリフォーム費用を含めることができる。
住信SBIネット銀行の特徴は、金利プラン・借り入れ期間を問わず、住宅ローン金利が低く、業界最低水準の住宅ローン金利を実現している点。他の金融機関と比較し、有利な条件での借り入れができる点は、住信SBIネット銀行の大きな魅力といえるだろう。
また、団信(団体信用生命保険)にすべての病気・ケガを補償する「全疾病保障」が基本付帯するほか、住宅ローン契約者が融資実行時に40歳未満の場合は、がん・脳卒中・急性心筋梗塞で所定の状態になった場合、住宅ローン残高の50%を保障する「3大疾病保障(※3大疾病50プラン/全疾病保障含む)」が基本付帯する点もチェックしておきたい。
auじぶん銀行 住宅ローン
金利(年利)※2024年10月 |
|
---|---|
借り入れ可能額 | 500万円~2億円(※10万円単位) |
返済期間 | 最長35年 |
リフォーム費用の借り入れ |
|
auじぶん銀行 住宅ローンの特徴
三菱UFJ銀行とKDDIが出資するauじぶん銀行の住宅ローン。「対象となるリフォーム費用が、住宅の増改築工事に関する資金、かつ銀行から借り入れたもの」という条件を満たしていれば、リフォーム費用を含め、住宅ローンを借り換えることができる。(※リフォーム費用を含めての住宅ローンの新規借り入れは非対応)
auじぶん銀行の特徴は、住宅ローン契約者が満50歳までの場合、団信(団体信用生命保険)に、4疾病保障付きの「がん50%保障団信」が無料付帯する点。特に、満50歳までで住宅ローンを組む人にとって、ローン返済期間中の万一に手厚く備えられる点は、嬉しいポイントといえるだろう。
また、業界トップクラスの低金利を実現している点や、事前審査から契約までがネットで完結し、来店不要で住宅ローンの契約ができる点もチェックしておきたい。
auじぶん銀行は、リフォーム費用を含めた住宅ローンの借り換えを検討している人におすすめの住宅ローン。
SBI新生銀行 住宅ローン
金利 ※2024年10月 |
|
---|---|
借り入れ可能額 | 500万円以上3億円以下(10万円単位)
|
返済期間 | 5年~35年(1年単位) |
リフォーム費用の借り入れ |
|
SBI新生銀行 住宅ローンの特徴
利便性の高さに定評があるSBI新生銀行の住宅ローン。新規借り入れおよび借り換えの両方において、リフォーム費用の借り入れに対応している。
SBI新生銀行では、事務手数料を「定額型」と「定率型」から選択でき、「定額型」の場合、事務手数料は通常5.5万円(税込)と他の金融機関と比較しても安い料金を実現している。定額型を利用することで、住宅ローンの借り入れにかかる初期費用を抑えられる点はSBI新生銀行の住宅ローンを利用する大きなメリットといえるだろう。
また、事務手数料11万円(税込)で、病児保育・家事代行サービス(※回数・地域限定)を利用できる「安心パックW」や、自然災害時債務免除特約が利用できる「安心パックS」を付帯できるのも嬉しい。
保証料、一部繰り上げ返済手数料が無料となっているほか、一般団信・安心保障付団信を無料付帯できるので、リフォーム費用を含めて住宅ローンを組む場合、SBI新生銀行は有力な選択肢の一つとしてチェックしておきたい。
まとめリフォームローンと住宅ローンの違いとは?リフォーム費用を含めることができるおすすめの住宅ローン3選
リフォームローンと住宅ローンの違いについて解説した本特集はいかがでしたでしょうか?
実は、中古住宅を購入するタイミングでリフォームする場合だけではなく、すでに購入し、住宅ローンを借り入れている物件をリフォームする際、住宅ローンの借り換えと同時にリフォーム費用を借り入れることもできるのです。
住宅ローン残高や、借り入れを希望するリフォーム費用によっても異なりますが、リフォーム費用の借り入れに住宅ローンを利用すれば、住宅ローンとリフォームローンを別々に組んだ場合と比較すると、低金利で借り入れでき、総返済額を抑えることが可能です。
マイホームのリフォームを検討している方は、本特集を参考にリフォームローンと住宅ローンの違いをしっかり理解し、リフォーム費用を借り入れる際、役立ててみてはいかがでしょうか。
著者 溝口 麻衣
Hayakawa所属のチーフライター兼編集者。主な執筆ジャンルは英会話、格安SIM、住宅ローン、保険、エンタメ。
わかりやすく、ちょっとした気付きのある記事を目指して、日々原稿を執筆中。御朱印集めと北欧関連の情報収集が好き。