住宅ローン金利動向住宅ローンの金利動向(2025年11月更新)!変動と固定金利の動きを専門家が分析

2025年11月の住宅ローン金利動向最新の住宅ローン金利動向

住宅ローン金利の動向

2025年11月の住宅ローン金利は、金融機関によって判断が分かれましたが、長期金利は総じて上昇方向です。注目すべきはやはり日銀の動向でしょう。2025年10月の金融政策決定会合は、金利を据え置きましたが、前月に引き続き審議委員のうち2名が利上げを主張。審議委員の多くが「再度の利上げを考えても良い時期」「利上げ時期の遅れが円安を招き、物価高騰の引き金となる。早くに動くべきだ」等と発言しており、年内に利上げが行われる可能性が高いでしょう。不動産価格の高止まりは、日本の一般家庭が都心の不動産に手を出せない水準に達しており、どこかでブレーキをかけるべきです。日本の長期金利は今後の金利上昇を先取りするかのように大幅に上昇しており、10年物国債の金利は2025年11月10日時点で1.691%まで上昇、30年物国債は3.117%前後で推移しています。日銀が政策金利を引き上げれば、住宅ローン金利だけではなく、預金金利等もするでしょう。その大きな変化に私達の生活にどういう影響を与えるのか?2025年後半から2026年にかけて、日本社会は大きな変革の時を迎えそうです。住宅購入を検討している方はもちろん、住宅ローンの借り換えを検討している方も、金利動向をしっかりチェックし、大きな動きが起こる前に手を打つ柔軟さが必要になるでしょう。

ちなみに物価上昇(インフレ)を抑制するためには金利を上げるというのは、経済学の基本中の基本です。それを行わないことが、現在の円安やインフレの要因の1つになっています。万が一さらにインフレが加速した場合、経済的に大きな負担を強いられるのは、私達日本国民です。一度インフレが発生すると、落ち着かせるのは容易ではありません。もしかすると(いやほぼ確実に!)私達は、これから先何年もインフレとの戦いを余儀なくされる可能性があるのです。住宅ローンの利用を検討する場合、将来の金利が大きく上昇するリスクを考慮し、無理のない返済計画を立てましょう。

日銀が今後金利を引き上げると、不動産価格にマイナスの影響を与えます。また高市政権が誕生し、外国人の不動産取得に一定の制限を設けるべきという声が増加しており、何らかの形でこの制限がかかると、不動産価格への下落圧力が増すことになるでしょう。 現在の不動産価格を分析すると、都市部の不動産価格も踊り場にあり、賃料はついていけておらず、相場に過熱感が出てきているのは事実です。東京都心の不動産価格は、依然として高水準にあるものの、高額物件の中には毎月のように値下げするケースが出てきました。今はプロでも難しい局面にあります。「住宅は買いたいと思った時、買える財力があるなら買うべき」という格言は依然として有効ですが、市場の動向を冷静に見極める必要があります。特にペアローンや50年ローンは、メリットだけではなく、デメリットにも目を向けるべきです。気になる物件がある方は、しっかり検討し、無理のない返済計画が立てられるかどうかを慎重に判断しましょう。また、住宅ローンの借り換えを検討している方は、金利がさらに上昇する前に、早めに動くことをおすすめします。

以下は、住宅ローン比較の各種ランキングで上位にランクインしている人気の住宅ローンの金利動向です。住宅ローンの利用を検討している方は是非チェックしてみてください。

各社の住宅ローン金利動向

以下のチャプターでは人気のネット銀行の住宅ローン金利の動向を解説していきます

住信SBIネット銀行

まずは住信SBIネット銀行の金利動向です。 住信SBIネット銀行は、変動金利を据え置く一方で、固定金利は2年から5年までの金利を引き下げました。また20年を超える長期金利は引き上げています。住信SBIネット銀行は、数あるネット銀行の中でもトップクラスの住宅ローン貸付実績を誇っており、その金利動向は他のネット銀行にも影響を与えています。低金利で借り入れることができるネット銀行の住宅ローンを検討するのであれば、まずは住信SBIネット銀行の住宅ローンをチェックしましょう。
ちなみに住信SBIネット銀行の住宅ローンの特徴は、期間を問わず借り入れ金利が低く、住宅ローン申し込みもネットで完結。さらに一部繰り上げ返済手数料無料、就業不能リスクまでカバーする全疾病保障が無料付帯する等、付帯サービスも高いレベルにあります。

ARUHI フラット35

次は長期固定型の住宅ローンの中で、圧倒的な低金利と高い評価を得ているARUHI フラット35の金利動向です。ARUHI フラット35の2025年10月の住宅ローン金利は、期間を問わず引き下げています。ARUHI フラット35は、他の長期固定型の住宅ローンと比較した際、金利面での優位性をキープ。団信の充実度や一部繰り上げ返済のしやすさ等、利便性の面でも他のネット銀行を上回っています。現時点では借入期間が20年を超える住宅ローンの中で、最も高い評価を得ている住宅ローンと言って良いでしょう。

SBI新生銀行の住宅ローン

次は、定額型の事務手数料を選ぶことで、初期費用を大幅に抑えられるSBI新生銀行の住宅ローンの金利動向です。SBI新生銀行の2025年11月の住宅ローン金利は、変動金利を据え置く一方で、固定金利は3か月連続で引き上げました。長く金利据え置きが続いたSBI新生銀行ですが、ここにきて金利が上昇しています。その一方でSBI新生銀行は、他の住宅ローンの固定金利と比較すると、金利水準に優位性があるのも事実です。これから住宅ローンの利用を検討している方は、SBI新生銀行を選択肢の1つに加えるべきでしょう。ちなみに0.1%の上乗せ金利で充実したがん団信に加入できる点も大きな魅力です。

ソニー銀行 住宅ローン

次に月中に翌月の住宅ローン金利を発表するソニー銀行 住宅ローンの金利動向です。ソニー銀行の2025年11月の住宅ローン金利は、変動金利、固定金利共に引き上げています。固定金利の引き上げは、これで4か月連続です。ほとんどの金融機関が、月初にその月の住宅ローンの適用金利を発表していますが、ソニー銀行は前月15日に翌月の金利を発表。金利を引き下げた月は、ソニー銀行の住宅ローンに優位性があることも。住宅ローン金利を比較する際は、ソニー銀行も忘れずにチェックしておきましょう。
ここまでは住宅ローン比較が実施する各種ランキングで、常に上位にランクインしている人気の住宅ローンの金利動向を解説しました。

ちなみに、「住信SBIネット銀行」「auじぶん銀行」「SBI新生銀行」の2025年11月の主な住宅ローン金利は以下の通りです。ネット銀行での住宅ローンの借り入れを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ネット銀行 2025年11月の住宅ローン金利を比較

変動金利 固定10年 固定20年 固定30年
住信SBIネット銀行 0.698
※全期間引下げ
1.859
※当初引下げ
2.409
※当初引下げ
2.509
※当初引下げ
auじぶん銀行
  • 審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます。
0.834
※新規借入れ ※全期間引下げ
1.345
※当初引下げ
2.615
※当初引下げ
3.140
※当初引下げ
SBI新生銀行 0.680 1.900 2.550
ソニー銀行 0.997
※変動セレクト住宅ローン/新規購入の場合
2.137
※固定セレクト住宅ローン
2.856
※固定セレクト住宅ローン
3.566
※住宅ローン

最後に日本を代表するメガバンクの金利動向をご紹介します。

三菱UFJ銀行

メガバンクのみならず、日本全体の住宅ローン金利の指標となっている三菱UFJ銀行 の2025年11月の住宅ローン金利は、変動金利を据え置く一方で、固定金利を引き上げました。

三井住友銀行

三菱UFJ銀行 に次ぐ人気と、住宅ローン貸し出し実績を誇るメガバンク、三井住友銀行は変動金利を据え置き、固定金利に関しては3年を引き下げ、10年は据え置き、35年の長期固定は引き上げています。

メガバンク 2025年11月の住宅ローン金利を比較

変動金利 固定10年 固定30年
三菱UFJ銀行 0.595
※当初引下げ
2.17
※当初引下げ
2.80
※全期間引下げ
三井住友銀行 0.925
※全期間引下げ
2.20
※全期間引下げ
3.13
※超長期固定金利
みずほ銀行
(ネットで手続きした場合)
0.775
※ローン取扱手数料型
2.10
※ローン取扱手数料型
2.62
※ローン取扱手数料型

2025年11月の住宅ローン金利の動向を総括すると、大半の金融機関が変動金利を据え置き、固定金利に関しては引き上げた月になりました。米国の金利は利下げを睨み下落する一方で、日本の金利は上昇基調が続いています。住宅ローンの借り入れ(借り換え)はしっかり考えて早めに検討すべきでしょう。変動金利を利用している方や、短期固定金利を利用している方は、将来金利が上昇しても無理なく返済できる返済計画を立てることをおすすめします。
住宅ローン選びに悩んでいる方は、住宅ローン比較が実施している各種ランキングの結果と、実際に住宅ローンを利用しているユーザーの口コミ・評判を参考に、自分に合った住宅ローン商品を探してみてください!

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