住宅ローン金利動向2024年4月の住宅ローン金利動向

2024年4月の住宅ローン金利動向最新の住宅ローン金利動向

住宅ローン金利の動向

2024年4月の住宅ローン金利は、金融機関によって判断が大きく分かれました。世界中の金利に影響を与える米国のインフレ指標は高止まりしており、FRBは早期の金利引下げを否定。その一方で日銀は2%の物価安定目標の達成に自信を見せており、3月18日、19日に開いた金融政策決定会合で、17年ぶりに金利を引き上げ、遂にマイナス金利解除に踏み切りました。日銀がマイナス金利を解除すると、住宅ローン金利は確実に上がるというのがコンセンサスでしたが、事前に金利が上昇傾向だったこともあり、2024年4月の金利は小動きでした。その一方で円安が止まらず、政府・日銀がスクランブル大勢で対応に当たっている点には注意が必要です。この円安には為替介入が効かないという意見があり、万が一の場合、日銀はさらなる金利引き上げに動かざるを得ません。早速2024年7月及び10月に更なる金利引き上げを検討しているというリークも出てきました。住宅ローンの利用を検討している方は、世界の金利動向と日銀の金融政策から目を離さないようにしましょう。

足元の物価上昇を考えると、近い将来、金利が上がるリスクに備えるべきであることは言うまでもありません。経済の原則では、インフレを抑えるためにも金利は上げざるを得ないのです。住宅ローンの利用を検討している方は、将来の金利変動リスクを想定した上で、無理のない返済計画を立てるべきでしょう。

日本の住宅価格は、首都圏を中心に横ばいで推移しています。一部では過熱感があると言われていますが、海外と比較すると決して高いとは言えません。人件費上昇と資材価格高騰を考えると、住宅価格は簡単に下がらないと考えるべきでしょう。また歴史的な円安により、外国人の購買意欲は衰えていません。その一方で世界の主要都市の不動産価格は下落に転じており、不動産市況は複雑な状態が続いています。日本にはまだ大きな影響はありませんが、世界の不動産市場の動向にも注意が必要です。「住宅は買いたいと思った時、買える財力があるならそこが買い時」という格言があります。気になる物件が見つかった場合はしっかり検討し、無理なく住宅ローンが組めるのであれば、動くべきでしょう。また住宅ローンの借り換えを検討している方は、金利が大幅上昇する前に借り換えることをおすすめします。

以下は、住宅ローン比較の各種ランキングで上位にランクインしている人気の住宅ローンの金利動向です。住宅ローンの利用を検討している方は是非チェックしてみてください。

各社の住宅ローン金利動向

以下のチャプターでは人気のネット銀行の住宅ローン金利の動向を解説していきます

住信SBIネット銀行

まずは住信SBIネット銀行の金利動向です。 住信SBIネット銀行は、新規向けの変動金利及び期間10年までの金利を引き上げる一方で、20年を超える長期金利は引き下げました。住信SBIネット銀行は、数あるネット銀行の中でも圧倒的な住宅ローン貸付実績を誇っており、その金利動向は他のネット銀行にも影響を与えています。低金利で借り入れることができるネット銀行の住宅ローンを検討するのであれば、まずは住信SBIネット銀行の住宅ローンをチェックすると良いでしょう。
ちなみに住信SBIネット銀行の住宅ローンの特徴は、期間を問わず借り入れ金利が低く、住宅ローン申し込みもネットで完結します。さらに一部繰り上げ返済手数料無料、就業不能リスクまでカバーする全疾病保障が無料付帯する等、全てのサービスが高いレベルにある点も大きな魅力です。一般的な住宅ローン商品に加え、フラット35提携ローンも提供しており、金利、手数料共に魅力ある水準で借り入れできます。今後の金利上昇リスクに備えるなら、フラット35提携ローンも選択肢の1つでしょう。

ARUHI フラット35

次は長期固定型の住宅ローンの中で、圧倒的な低金利と高い評価を得ているARUHI フラット35の金利動向です。ARUHI フラット35の2024年4月の住宅ローン金利は、20年固定金利を引き上げる一方で、35年固定金利は引き下げています。ARUHI フラット35は、他の長期固定型の住宅ローンと比較した際、金利面での優位性をキープ。団信の充実度や一部繰り上げ返済のしやすさ等、利便性の面でも他のネット銀行を上回っており、現時点では借入期間が20年を超える住宅ローンの中で、最も高い評価を獲得しています。

SBI新生銀行の住宅ローン

次は、定額型の事務手数料を選ぶことで、初期費用を大幅に抑えられるSBI新生銀行の住宅ローンの金利動向です。SBI新生銀行の2024年4月の住宅ローン金利は、変動金利・固定金利問わず全ての金利を14か月連続で据え置きました。以前は金利面で不利な状況にあったSBI新生銀行ですが、各行が金利の引き上げに動く中、金利据え置きを続けたことで、今や他の金融機関と比較しても金利面で優位性があります。SBI新生銀行は、ネット銀行の多くが事務手数料を住宅ローン借入額の2.2%に設定する中、定額料金を選択できるようにする等、他社にはないサービスが大きな魅力です。団信も0.1%の上乗せ金利で充実したがん団信に加入できます。これから利用する住宅ローンを探す方は、SBI新生銀行を選択肢に加えるべきでしょう。

ソニー銀行 住宅ローン

次に月中に翌月の住宅ローン金利を発表するソニー銀行 住宅ローンの金利動向です。ソニー銀行の2024年4月の住宅ローン金利は、変動金利を据え置き、固定金利に関しても引き下げています。ほとんどの金融機関が、月初にその月の住宅ローンの適用金利を発表していますが、ソニー銀行は前月15日に翌月の金利を発表。今月のように金利を引き下げた月は、ソニー銀行の住宅ローンに優位性があることも。住宅ローン金利を比較する際は、ソニー銀行も忘れずにチェックしておきましょう。
ここまでは住宅ローン比較が実施する各種ランキングで、常に上位にランクインしている人気の住宅ローンの金利動向を解説しました。

ちなみに、「住信SBIネット銀行」「auじぶん銀行」「SBI新生銀行」の2024年4月の主な住宅ローン金利は以下の通りです。ネット銀行での住宅ローンの借り入れを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ネット銀行 2024年4月の住宅ローン金利を比較

変動金利 固定10年 固定20年 固定30年
住信SBIネット銀行 0.325
※全期間引下げ
1.225
※当初引下げ
1.585
※当初引下げ
1.625
※当初引下げ
auじぶん銀行
  • 審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます。
0.319
※新規借入れ ※全期間引下げ
1.195
※当初引下げ
1.745
※当初引下げ
2.110
※当初引下げ
SBI新生銀行 0.45
※当初引下げ
0.95
※当初引下げ
1.35
※当初引下げ
ソニー銀行 0.397
※変動セレクト住宅ローン/新規購入の場合
1.290
※固定セレクト住宅ローン
1.990
※固定セレクト住宅ローン
2.390
※住宅ローン

最後に日本を代表するメガバンクの金利動向をご紹介します。

三菱UFJ銀行

メガバンクのみならず、日本全体の住宅ローン金利の指標となっている三菱UFJ銀行 の2024年4月の住宅ローン金利は、変動金利を据え置く一方で、固定金利に関しては期間3年を引き上げる一方で、10年固定は据え置き、30年を超える長期金利は引き下げています。

三井住友銀行

三菱UFJ銀行 に次ぐ人気と、住宅ローン貸し出し実績を誇るメガバンク、三井住友銀行は変動金利を据え置き、当初固定10年は引き下げ、35年を超える長期金利は引き上げました。

メガバンク 2024年4月の住宅ローン金利を比較

変動金利 固定10年 固定30年
三菱UFJ銀行 0.475
※当初引下げ
0.98
※当初引下げ
1.67
※全期間引下げ
三井住友銀行 0.475%~
※全期間引下げ
1.39
※全期間引下げ
2.43
※超長期固定金利
みずほ銀行
(ネットで手続きした場合)
0.375
※ローン取扱手数料型
1.40
※ローン取扱手数料型
1.76
※ローン取扱手数料型

2024年4月の住宅ローン金利の動向を総括すると、ネット銀行、メガ信託、メガバンク他、金融機関によって判断が大きく分かれた月になりました。足元を見ると米国の金利は乱高下を続けており、予断を許しません。住宅ローンの借り入れ(借り換え)を検討するのであれば、金利が本格上昇する前に動くべきでしょう。変動金利を利用している方や、短期固定金利を利用している方は、長期固定金利に切り替えるのも選択肢の1つです。
住宅ローン選びに悩んでいる方は、住宅ローン比較が実施している各種ランキングの結果と、実際に住宅ローンを利用しているユーザーの口コミ・評判を参考に、自分に合った住宅ローン商品を見つけましょう!

あわせて読みたい

1おすすめの住宅ローンを実質金利で比較!表面金利との違いも解説 住宅ローンの金利には、「表面金利」と「実質金利」があり、住宅ローンを組む際は、この2つをしっかりと押さえておくことが大切です。本記事では、住宅ローンの実質金利に注目し、表面金利との違いをわかりやすく解説。さらに、利用者からの評判が良いおすすめの住宅ローン3社を厳選し、同条件で借り入れた場合の実質金利についても比較しています。
2住宅ローン金利が上昇した時の3つの対処法 これから住宅ローンを組む方、すでに住宅ローンを組んでいる方のなかには、ローン返済期間中、住宅ローン金利が上昇した場合にどうすべきなのか、気になる方も多いはず。この記事では、「住宅ローンを新規で借り入れるとき」「借り換えを検討しているとき」「現在の住宅ローンを継続するとき」の3つのケース別に、住宅ローン金利が上昇した際の対処法を解説します。
3景気と住宅ローン 不景気になると金利、物件価格はどうなる?景気が良くなるとどう動く? マイホームの購入を考えている方のなかには、今後の景気の動向が、物件価格や住宅ローン金利にどのような影響を及ぼすのか気になっている方も多いはず。この記事では、住宅ローンと景気の関係に注目。好景気のときと不景気のときとで、物件価格や住宅ローン金利がどのように変わるのか、わかりやすく解説しています。
4ネット銀行の住宅ローンの金利と手数料を比較!編集部のプロのおすすめは? 近年、住宅ローンの申し込みから契約まで、すべての手続きをオンラインで行えるネット銀行が人気を集めています。ちなみに、ネット銀行の住宅ローンには、「金利が低い」「団信保険料が無料」等、実店舗型の金融機関が提供する住宅ローンにはない、さまざまなメリットが。
この記事では、ネット銀行が取り扱う住宅ローンに注目し、各ネット銀行が提供する住宅ローンの金利や各種手数料をわかりやすく比較しています。
5住宅ローン金利一覧 全17行 ネット銀行はもちろん、メガバンク、フラット35含めた最新の住宅ローン金利一覧(全17行)。住宅ローン金利の選び方も解説。