住宅ローン金利動向住宅ローンの金利動向(2024年7月更新)!変動と固定の推移をチェック

2024年7月の住宅ローン金利動向最新の住宅ローン金利動向

住宅ローン金利の動向

2024年7月の住宅ローン金利は、大きな動きがありました。数あるネット銀行の中でトップクラスの人気と実績を誇るauじぶん銀行が、変動金利を引き上げたのです。固定金利が上がっても変動金利は変わらないと考えている専門家も少なくありませんが、それはこの事実からも幻想と言って良いでしょう。世界中の金利に影響を与える米国のインフレ指標は高止まりしており、FRBによる金利引き下げのマイルストーンは、どんどん後ろ倒しになっています。日銀は金融政策を据え置いていますが、日本国債10年ものの金利は2024年7月1日に1.069%まで上昇。日銀が7月の金融政策決定会合で、国債購入額の減額だけではなく、金利を引き上げると考えているのでしょう。今月政策金利を引き上げなければさらなる円安が待ち構えており、日銀は動かざるを得ないというのが大方の予想です。その先には住宅ローン金利の上昇が待っており、住宅ローンの利用を検討している方は、今後の金利動向に細心の注意を払いましょう。

日本経済は長らく続いたデフレから脱しつつあり、これから先待っているのは物価が上がり、金利のある世界です。経済のルールでは、物価上昇(インフレ)を抑えるためには金利を上げるのが常識です。金利を上げるのが遅れると、米国や英国のようにインフレが加速し、長く苦しい戦いになる可能性があります。住宅ローンの利用を検討する場合、将来の金利変動リスクを想定した上で、無理のない返済計画を立てるべきでしょう。

日本の住宅価格は、新築が頭打ちになる一方で、首都圏の中古マンション価格指数は4ヶ月連続で上昇しています。一部では過熱感があると言われていますが、海外と比較すると高いとは言えません。人件費上昇と資材価格高騰を考えると、住宅価格は簡単に下がらないと考えるべきです。また歴史的な円安によって、外国人の不動産購入が増えている点にも注目すべきでしょう。ちなみに世界の主要都市の不動産価格は下落に転じており、特に中国は全土で下げ足が加速、値下がり一色なのは気がかりです。日本にはまだ大きな影響はありませんが、今後の不動産市場の動向には注意すべきでしょう。「住宅は買いたいと思った時、買える財力があるなら買うべき」という格言があります。気になる物件が見つかった場合はしっかり検討し、無理なく住宅ローンが組めるのであれば、動くべきです。また住宅ローンの借り換えを検討している方は、金利が大幅上昇する前に借り換えることをおすすめします。

以下は、住宅ローン比較の各種ランキングで上位にランクインしている人気の住宅ローンの金利動向です。住宅ローンの利用を検討している方は是非チェックしてみてください。

各社の住宅ローン金利動向

以下のチャプターでは人気のネット銀行の住宅ローン金利の動向を解説していきます

住信SBIネット銀行

まずは住信SBIネット銀行の金利動向です。 住信SBIネット銀行は、変動金利を据え置き、新規は0.3%を切る水準に設定しています。固定金利に関しては期間を問わず、引き下げました。住信SBIネット銀行は、数あるネット銀行の中でも圧倒的な住宅ローン貸付実績を誇っており、その金利動向は他のネット銀行にも影響を与えています。低金利で借り入れることができるネット銀行の住宅ローンを検討するのであれば、まずは住信SBIネット銀行の住宅ローンをチェックすると良いでしょう。
ちなみに住信SBIネット銀行の住宅ローンの特徴は、期間を問わず借り入れ金利が低く、住宅ローン申し込みもネットで完結。さらに一部繰り上げ返済手数料無料、就業不能リスクまでカバーする全疾病保障が無料付帯する等、全てのサービスが高いレベルにある点も大きな魅力です。一般的な住宅ローン商品に加え、フラット35提携ローンも提供しており、金利、手数料共に魅力ある水準で借り入れできます。今後の金利上昇リスクに備えるなら、フラット35提携ローンも選択肢の1つでしょう。

ARUHI フラット35

次は長期固定型の住宅ローンの中で、圧倒的な低金利と高い評価を得ているARUHI フラット35の金利動向です。ARUHI フラット35の2024年7月の住宅ローン金利は、20年固定金利、35年固定金利共に引き下げました。ARUHI フラット35は、他の長期固定型の住宅ローンと比較した際、金利面での優位性をキープ。団信の充実度や一部繰り上げ返済のしやすさ等、利便性の面でも他のネット銀行を上回っており、現時点では借入期間が20年を超える住宅ローンの中で、最も高い評価を獲得しています。

SBI新生銀行の住宅ローン

次は、定額型の事務手数料を選ぶことで、初期費用を大幅に抑えられるSBI新生銀行の住宅ローンの金利動向です。SBI新生銀行の2024年7月の住宅ローン金利は、変動金利・固定金利問わず全ての金利を17か月連続で据え置きました。この状況下で全ての金利を据え置いたのは、編集部が調査対象としている17行の中でSBI新生銀行だけです。以前は金利面で不利な状況にあったSBI新生銀行ですが、各行が金利の引き上げに動く中、金利据え置きを続けたことで、今や他の金融機関と比較しても金利面で優位性があります。SBI新生銀行は、ネット銀行の多くが事務手数料を住宅ローン借入額の2.2%に設定する中、定額料金を選択できるようにする等、他社にはないサービスが大きな魅力です。団信も0.1%の上乗せ金利で充実したがん団信に加入できます。これから利用する住宅ローンを探す方は、SBI新生銀行を選択肢に加えるべきでしょう。

ソニー銀行 住宅ローン

次に月中に翌月の住宅ローン金利を発表するソニー銀行 住宅ローンの金利動向です。ソニー銀行の2024年6月の住宅ローン金利は、変動金利を据え置く一方で、固定金利に関しては引き下げています。ほとんどの金融機関が、月初にその月の住宅ローンの適用金利を発表していますが、ソニー銀行は前月15日に翌月の金利を発表。今月のように金利を引き下げた月は、ソニー銀行の住宅ローンに優位性があることも。住宅ローン金利を比較する際は、ソニー銀行も忘れずにチェックしておきましょう。
ここまでは住宅ローン比較が実施する各種ランキングで、常に上位にランクインしている人気の住宅ローンの金利動向を解説しました。

ちなみに、「住信SBIネット銀行」「auじぶん銀行」「SBI新生銀行」の2024年7月の主な住宅ローン金利は以下の通りです。ネット銀行での住宅ローンの借り入れを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ネット銀行 2024年7月の住宅ローン金利を比較

変動金利 固定10年 固定20年 固定30年
住信SBIネット銀行 0.298
※全期間引下げ
1.365
※当初引下げ
1.755
※当初引下げ
1.795
※当初引下げ
auじぶん銀行
  • 審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます。
0.329
※新規借入れ ※全期間引下げ
1.275
※当初引下げ
1.825
※当初引下げ
2.200
※当初引下げ
SBI新生銀行 0.45
※当初引下げ
0.95
※当初引下げ
1.35
※当初引下げ
ソニー銀行 0.397
※変動セレクト住宅ローン/新規購入の場合
1.423
※固定セレクト住宅ローン
2.053
※固定セレクト住宅ローン
2.477
※住宅ローン

最後に日本を代表するメガバンクの金利動向をご紹介します。

三菱UFJ銀行

メガバンクのみならず、日本全体の住宅ローン金利の指標となっている三菱UFJ銀行 の2024年7月の住宅ローン金利は、変動金利を据え置く一方で、固定金利に関しては2カ月連続で期間を問わず引き上げました。

三井住友銀行

三菱UFJ銀行 に次ぐ人気と、住宅ローン貸し出し実績を誇るメガバンク、三井住友銀行も同様に、変動金利を据え置く一方で、当初3年固定を引き下げ、10年固定は据え置き、35年固定は引き上げる等、期間によって対応を変えています。

メガバンク 2024年7月の住宅ローン金利を比較

変動金利 固定10年 固定30年
三菱UFJ銀行 0.475
※当初引下げ
1.25
※当初引下げ
1.87
※全期間引下げ
三井住友銀行 0.475%~
※全期間引下げ
1.75
※全期間引下げ
2.67
※超長期固定金利
みずほ銀行
(ネットで手続きした場合)
0.375
※ローン取扱手数料型
1.45
※ローン取扱手数料型
1.79
※ローン取扱手数料型

2024年7月の住宅ローン金利の動向を総括すると、ネット銀行、メガ信託、メガバンク他、金融機関によって対応が分かれる月になりました。足元を見ると米国の金利は高止まりしており、日本の金利も上昇傾向が鮮明です。住宅ローンの借り入れ(借り換え)を検討するのであれば、金利が本格上昇する前に動くべきでしょう。変動金利を利用している方や、短期固定金利を利用している方は、長期固定金利に切り替えるのも選択肢の1つです。
住宅ローン選びに悩んでいる方は、住宅ローン比較が実施している各種ランキングの結果と、実際に住宅ローンを利用しているユーザーの口コミ・評判を参考に、自分に合った住宅ローン商品を見つけましょう!

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