住宅ローン金利動向住宅ローンの金利動向(2025年4月更新)!変動と固定金利の動きを専門家が分析

2025年4月の住宅ローン金利動向最新の住宅ローン金利動向

住宅ローン金利の動向

2025年4月の住宅ローン金利は、固定金利だけではなく、変動金利にも大きな動きがありました。2025年1月の金融政策決定会合で、日銀は0.25%政策金利を引き上げましたが、このタイミングでは変動金利を据え置くところがほとんどでした。しかし固定金利だけ上がり、変動金利が上がらないということはありません。政策変更から2カ月が経過し、短期プライムレートの上昇と共に、変動金利が見直されたというのが今月の最大のトピックです。日銀は、今後の賃上げ状況を見て、さらに金利を引き上げる姿勢を見せています。米国では第二次トランプ政権がメキシコ、カナダ、中国だけではなく、日本を含む大半の国に対して関税を発動する等、将来のインフレ要因になる政策を実施。一方で発表される経済指標は悪化しており、スタグフレーションの懸念が出てくるなど、社会は混とんとしてきました。中長期の金利を左右する日本国債10年もの金利は、13年半ぶりの高さまで上昇し、横ばいで推移しています。金利水準を見ると、変動金利に魅力があるのは事実ですが、これから利用を検討している方は、金利動向をしっかり見極める必要があるのは言うまでもありません。

経済の原則として、物価上昇(インフレ)を抑制するためには金利を上げるのが一般的です。金利引き上げが遅れると、インフレが加速し、長期にわたる経済的な負担を強いられる可能性があるのは、近年ではトルコやアメリカの例を見ても明らかです。住宅ローンの利用を検討する場合は、将来の金利変動リスクを十分に考慮し、無理のない返済計画を立てなければ今後は立ち行かなくなりそうです。

日銀による金利引き上げは、不動産価格にマイナスの影響を与えます。理由は、金利が上がると住宅購入時の総返済額が増え、消費者の住宅購入意欲が冷え込むからです。 事実金利の上昇に伴い、不動産価格は調整局面に入ったという見方が確実に増えており、東京以外の不動産価格は踊り場にあります。東京の不動産価格は、依然として高水準にあるものの、価格が調整される可能性も考慮すべきです。「住宅は買いたいと思った時、買える財力があるなら買うべき」という格言は依然として有効ですが、市場の動向を冷静に見極める必要があります。特にペアローンや50年ローンは、メリットだけではなく、デメリットにも目を向けるべきです。気になる物件がある方は、しっかり検討し、無理のない返済計画が立てられるかどうかを慎重に判断しましょう。また、住宅ローンの借り換えを検討している方は、金利がさらに上昇する前に、早めに動くことをおすすめします。

以下は、住宅ローン比較の各種ランキングで上位にランクインしている人気の住宅ローンの金利動向です。住宅ローンの利用を検討している方は是非チェックしてみてください。

各社の住宅ローン金利動向

以下のチャプターでは人気のネット銀行の住宅ローン金利の動向を解説していきます

住信SBIネット銀行

まずは住信SBIネット銀行の金利動向です。 住信SBIネット銀行は、変動金利を引き上げると共に、固定金利も期間を問わず引き上げています。住信SBIネット銀行は、数あるネット銀行の中でもトップクラスの住宅ローン貸付実績を誇っており、その金利動向は他のネット銀行にも影響を与えています。低金利で借り入れることができるネット銀行の住宅ローンを検討するのであれば、まずは住信SBIネット銀行の住宅ローンをチェックすると良いでしょう。
ちなみに住信SBIネット銀行の住宅ローンの特徴は、期間を問わず借り入れ金利が低く、住宅ローン申し込みもネットで完結。さらに一部繰り上げ返済手数料無料、就業不能リスクまでカバーする全疾病保障が無料付帯する等、全てのサービスが高いレベルにある点も大きな魅力です。一般的な住宅ローン商品に加え、フラット35提携ローンも店頭契約限定ながら提供しています。

ARUHI フラット35

次は長期固定型の住宅ローンの中で、圧倒的な低金利と高い評価を得ているARUHI フラット35の金利動向です。ARUHI フラット35の2025年3月の住宅ローン金利は、20年固定は据え置き、35年固定は上昇しました。ARUHI フラット35は、他の長期固定型の住宅ローンと比較した際、金利面での優位性をキープ。団信の充実度や一部繰り上げ返済のしやすさ等、利便性の面でも他のネット銀行を上回っており、現時点では借入期間が20年を超える住宅ローンの中で、最も高い評価を獲得しています。

SBI新生銀行の住宅ローン

次は、定額型の事務手数料を選ぶことで、初期費用を大幅に抑えられるSBI新生銀行の住宅ローンの金利動向です。SBI新生銀行の2025年4月の住宅ローン金利は、変動金利を据え置く一方で、固定金利を引き上げています。以前は金利面で不利な状況にあったSBI新生銀行ですが、各行が金利の引き上げに動く中、金利据え置きを続けたことで、今や他の金融機関と比較しても金利面で優位性があります。これから住宅ローンの利用を検討している方は、SBI新生銀行を選択肢に加えるべきでしょう。ちなみに0.1%の上乗せ金利で充実したがん団信に加入できる点も大きな魅力です。

ソニー銀行 住宅ローン

次に月中に翌月の住宅ローン金利を発表するソニー銀行 住宅ローンの金利動向です。ソニー銀行の2025年4月の住宅ローン金利は、変動金利を据え置く一方で、固定金利は引き上げています。ほとんどの金融機関が、月初にその月の住宅ローンの適用金利を発表していますが、ソニー銀行は前月15日に翌月の金利を発表。今月のように金利を引き下げた月は、ソニー銀行の住宅ローンに優位性があることも。住宅ローン金利を比較する際は、ソニー銀行も忘れずにチェックしておきましょう。
ここまでは住宅ローン比較が実施する各種ランキングで、常に上位にランクインしている人気の住宅ローンの金利動向を解説しました。

ちなみに、「住信SBIネット銀行」「auじぶん銀行」「SBI新生銀行」の2025年3月の主な住宅ローン金利は以下の通りです。ネット銀行での住宅ローンの借り入れを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ネット銀行 2025年4月の住宅ローン金利を比較

変動金利 固定10年 固定20年 固定30年
住信SBIネット銀行 0.698
※全期間引下げ
1.789
※当初引下げ
2.169
※当初引下げ
2.229
※当初引下げ
auじぶん銀行
  • 審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます。
0.784
※新規借入れ ※全期間引下げ
1.765
※当初引下げ
2.335
※当初引下げ
2.730
※当初引下げ
SBI新生銀行 0.43
※当初引下げ
1.630
※当初引下げ
2.100
※当初引下げ
ソニー銀行 0.647
※変動セレクト住宅ローン/新規購入の場合
1.884
※固定セレクト住宅ローン
2.414
※固定セレクト住宅ローン
3.010
※住宅ローン

最後に日本を代表するメガバンクの金利動向をご紹介します。

三菱UFJ銀行

メガバンクのみならず、日本全体の住宅ローン金利の指標となっている三菱UFJ銀行 の2025年3月の住宅ローン金利は、変動金利、固定金利共に引き上げています。

三井住友銀行

三菱UFJ銀行 に次ぐ人気と、住宅ローン貸し出し実績を誇るメガバンク、三井住友銀行mo 変動金利を引き上げる一方で、新規利用者の10年固定及び35年固定金利を引き下げ、他の固定金利は期間を問わず引き上げるという特殊な動きになりました。

メガバンク 2025年4月の住宅ローン金利を比較

変動金利 固定10年 固定30年
三菱UFJ銀行 0.595
※当初引下げ
1.89
※当初引下げ
2.34
※全期間引下げ
三井住友銀行 0.925
※全期間引下げ
2.00
※全期間引下げ
2.75
※超長期固定金利
みずほ銀行
(ネットで手続きした場合)
0.525
※ローン取扱手数料型
1.85
※ローン取扱手数料型
2.28
※ローン取扱手数料型

2025年4月の住宅ローン金利の動向を総括すると、多くの金融機関が固定金利だけではなく、変動金利を引き上げた月になりました。米国の金利は乱高下を続けており、日本の金利は間違いなく右肩上がりです。住宅ローンの借り入れ(借り換え)はしっかり考えて検討すべきです。変動金利を利用している方や、短期固定金利を利用している方は、将来金利が上昇しても無理なく返済できるよう無理のない返済計画を立てましょう。
住宅ローン選びに悩んでいる方は、住宅ローン比較が実施している各種ランキングの結果と、実際に住宅ローンを利用しているユーザーの口コミ・評判を参考に、自分に合った住宅ローン商品を探してみてください!

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