基礎知識中古住宅を購入するときのローンはどうする?

中古住宅を購入するときのローンはどうする?

中古住宅の購入を検討する際、ローンをどうするかで悩む方は少なくありません。
特に、新築物件と中古物件のどちらにしようか迷っているような場合は、中古住宅ならではのローンの特徴を知りたいもの。

そこで本特集では、中古住宅購入時に知っておきたい、「諸費用」や「住宅ローン控除」の取り扱いなどについて解説します。また、購入した中古住宅をリフォーム(リノベーション)したい場合のローンのポイントもご紹介。
中古住宅の購入とローンにまつわるギモンをいっきに解決したい方は、ぜひ参考にしてください。

中古住宅を購入するときローンは使える?中古住宅を購入するときのローンはどうする?

中古住宅の購入でも、新築と同じように民間金融機関の住宅ローンを利用することができます。また、全期間固定型の住宅ローン「フラット35」も条件を満たせば利用可能。
ただし、中古住宅購入時の住宅ローンには、いくつか注意したいポイントもあります。

「満額での借り入れができない」「返済期間が短縮される」ケースがある

中古住宅を購入するときローンは使える?

新築とは異なり、中古住宅では建築当時の価格(販売価格や建築価格)と、その建物の現在の価値(時価額)とが一致しないことが普通です。住宅ローンは土地や建物を担保として金融機関から資金を借り入れるシステム。そのため、融資額に対して建物の担保価値が不十分だと、満額での借り入れができなかったり、返済期間が短縮されたりする場合があります。特に、築年数が経っている(=新築当時と現在の価値の差が大きい)中古住宅を購入する場合は、融資額や借入期間が制限を受ける可能性が高くなります。思わぬ支出にあわてないためにも、「頭金を多めに用意する」「金融機関に早めに相談する」など、計画的に動くようにしましょう

フラット35には利用条件がある

中古住宅の購入資金をフラット35で借り入れる場合は、建物の築年数や劣化状況などに条件があります

  • 築年数:建築確認日が昭和56年(1981年)6月1日以後であること
  • 一戸建て:土台、床組等に腐朽や蟻害がないこと等
  • マンション:外壁、柱等に鉄筋の露出がないこと等

そのほか、床面積などについても新築と同様の「建物条件」が課せられています。
また、建物が一定の技術基準を満たしていることを示す「適合証明書」も必要。適合証明書は、検査機関などに物件の検査を依頼し、合格すると交付されます。不動産会社に申請手続き等を代行してもらえる場合もあるので相談してみましょう

住宅ローン控除は利用できる?中古住宅購入と減税適用の条件中古住宅を購入するときのローンはどうする?

住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して住宅を購入した場合に、所得税と住民税の一部が戻る制度です(返済期間10年以上の住宅ローン、控除を受ける人の合計所得金額が3,000万円以下の場合)。
中古住宅の購入でも、建物の築年数や建築時期などの条件が合致すれば、住宅ローン控除が適用され、減税メリットを受けることができます
住宅ローン控除が適用される中古住宅の条件は、以下の通りです。

  • 建築後使用されたものであること
  • 住宅の床面積(登記簿面積)が50平方メートル以上であること
  • 「耐火建築物(マンションなど)は25年以内、耐火建築物以外は20年以内に建築されたもの」、または「耐震基準に適合するもの」、あるいは「平成26年4月1日以後に取得した中古住宅で耐震改修を申請し、耐震基準に適合することが証明されたもの」

中古住宅の購入に対応している住宅ローン

イオン銀行 住宅ローン

イオン銀行

概要 変動金利型と10年固定金利型の住宅ローン金利に強みがある。住宅ローン保証料・一部繰り上げ返済手数料が無料。契約者はイオングループでの買い物が毎日5%OFFになる「イオンセレクトクラブ」(5年間)に入会できる。中古住宅購入時の住宅ローンも積極的に対応。イオンモール内の店舗では土日祝日も住宅ローンの相談ができる。

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住信SBIネット銀行 フラット35

住信SBIネット銀行 フラット35

特徴 フラット35を提供する金融機関の中でも業界最低水準の低金利を実現。住宅ローン保証料・繰り上げ返済手数料が無料。病気やケガで働けなくなった場合の全疾病保障も無料で付帯する。WEBでの登録・申し込みが可能で、来店不要で手続き可能。中古住宅を購入する際はぜひ候補に入れたいフラット35の一つ。

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ARUHI フラット35

ARUHI(旧SBIモーゲージ)フラット35

特徴 5年連続でフラット35のシェアNo.1を誇るARUHI(旧SBIモーゲージ)の長期固定金利住宅ローン。業界最低水準の金利設定に加え、全国140箇所に展開する店舗での対面相談も可能。「中古住宅購入」と「リフォーム」をセットにしたプランも用意している。中古住宅を購入する際に、おすすめのフラット35の一つ。

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知っておきたい中古住宅購入時の諸費用。新築と中古住宅の違いは?中古住宅を購入するときのローンはどうする?

中古住宅の購入では、諸費用についても新築と異なる部分がいくつかあります。

仲介手数料がかかる

中古住宅を購入する場合、不動産会社等の仲介業者を経由することがほとんどです。新築では、物件の売主=不動産会社(または販売会社)となりますが、中古住宅では、売主と買主のあいだを事業者が取り持つため、仲介業者に手数料(仲介手数料)を支払う必要があります
仲介手数料は、売買価格の「部分ごと」に異なる料率(3~5%)をかけて求めます。

売買価格(税別) 仲介手数料率
200万円以下の部分 5%+消費税
200万円超400万円以下の部分 4%+消費税
400万円超の部分 3%+消費税

実際には、中古住宅の多くは400万円以上で売買されるため、「部分ごと」の仲介手数料を求めて足し合わせるのではなく、下記の簡易式を利用して計算するのが一般的。

  1. 仲介手数料=物件価格×(3%+消費税)+(6万円+消費税)

ちなみに、この仲介手数料は、法律で定められた「上限額」であり、必ずこの金額と決められているわけではありません。仲介業者によっては値引き交渉をすることも可能です。

消費税は売主が個人だと発生しない

消費税は事業者が提供する商品・サービスなどに対して課税されるため、個人が自宅を売却する場合には発生しません。中古住宅の売主は個人のケースがほとんどなので、土地だけではなく建物部分も消費税はかからないことが多いでしょう。(※土地は新築・中古を問わず消費税は非課税。)

条件を満たせば登記費用が減税される

建物が所定の条件を満たすと、土地や建物の登記費用(登録免許税)に軽減税率が適用されます。
登録免許税の軽減措置を受けるための条件は、以下の通り

  • 住宅の床面積(登記簿面積)が50平方メートル以上の住宅
  • 取得後1年以内に登記されたもの
  • 中古住宅の場合は、「耐火建築物(マンションなど)は築25年以内、木造などは築20年以内であること」または「一定の耐震基準を満たすこと」

また、登録免許税の軽減措置によって、税率は以下のように軽減されます。

本則 軽減後
土地の所有権の移転登記※1 2% 1.5%
中古建物の所有権の移転登記※2 2% 0.3%
住宅ローンの抵当権の設定登記※2 0.4% 0.1%
  • 2019年3月31日までに登記をする場合
  • 2020年3月31日までに取得、居住する場合

なお、不動産の登記は、司法書士が行うケースが一般的。司法書士の手配も、住宅ローンを借り入れる金融機関や、不動産会社などの仲介業者が行います。建物が条件を満たしていれば、自動的に軽減税率が適用されるため、買主側が手続きを行う必要はありません。

不動産取得税は築年数(新築された日)によって控除額が変わる

不動産取得税とは、不動産を取得した場合にかかる税金です。中古住宅では、建物が以下の条件を満たす場合、(建物部分の)固定資産税評価額から所定の額が控除されます。
不動産取得税の控除を受けるための建物の条件は、以下の通り

  • 自己居住用の住宅(またはセカンドハウス)であること
  • 住宅の床面積(課税床面積)が50平方メートル以上240平方メートル以下
  • 「昭和57年1月1日以降に建築されたもの」、もしくは「新耐震基準の適合証明があるか既存住宅売買瑕疵保険に加入しているもの」、あるいは「入居前に新耐震基準に適合するための改修を行っていること」

上記の条件を満たした建物は、新築された日に応じて固定資産税評価額から控除を受けることができます。

  1. 不動産取得税=(固定資産税評価額-控除額※1)×3%
新築された日 ※1控除額(軽減税額相当)
昭和29年7月1日~昭和38年12月31日 100万円(30,000円)
昭和39年1月1日~昭和47年12月31日 150万円(45,000円)
昭和48年1月1日~昭和50年12月31日 230万円(69,000円)
昭和51年1月1日~昭和56年6月30日 350万円(105,000円)
昭和56年7月1日~昭和60年6月30日 420万円(126,000円)
昭和60年7月1日~平成元年3月31日 450万円(135,000円)
平成元年4月1日~平成9年3月31日 1,000万円(300,000円)
平成9年4月1日以降 1,200万円(360,000円)

購入した中古住宅をリフォーム(リノベーション)するときのローンは?中古住宅を購入するときのローンはどうする?

中古住宅を購入するときローンは使える?

中古住宅の購入では、リフォーム(リノベーション)を検討する方も少なくありません。耐震工事や間取り変更など、大がかりな増改築を検討している場合は、リフォーム工事の費用を住宅購入代金と一緒に住宅ローンに組み込む方法を検討してみましょう。

リフォーム工事費用を住宅ローンに上乗せできれば、現金支出を少なくすることができます。また、住宅ローンのほうがリフォームローンよりもはるかに低金利で借り入れできるため、総返済額を抑えることも可能。

ただし、リフォームの費用を住宅ローンに組み込むには、リフォーム工事を行うタイミングが重要です。「物件引き渡しまでにリフォームが完了していること(または、リフォームの工事費用が確定していること)」を融資条件としている金融機関が多いので、購入したい物件が見つかった時点で、金融機関&不動産会社への相談とリフォームの段取りを同時に進めましょう

なお、フラット35の中には、中古住宅の購入資金とリフォーム工事費用をセットで融資する「フラット35(リフォーム一体型)」というプランがあります。リフォーム一体型の特徴は、住宅購入費用とリフォーム工事費用の支払い時期が異なる場合に、分割でローンを実行してくれる点
具体的には、中古住宅の引き渡し時に、取扱金融機関のほうで「つなぎ融資」を実行し、リフォーム工事が完了したあと、住宅金融支援機構からリフォーム工事費用分とつなぎ融資分がまとめて融資実行されます。※つなぎ融資分は融資元の金融機関に返済。

フラット35をフルローンでお得に利用する方法

中古住宅購入時にリフォーム費用を上乗せできる住宅ローン

新生銀行 住宅ローン

新生銀行画像

概要 柔軟な返済プランに強みがある住宅ローン。「安心パック」の申し込みで保証料・団信保険料・繰り上げ返済手数料などが無料となる。中古住宅購入とリフォームを同時に行う場合は、リフォーム費用を住宅ローンに組み入れ可能。なお、リフォーム業者が所定の条件を満たすと、リフォーム金額を担保評価額に加えることができる

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住信SBIネット銀行 ネット専用住宅ローン

住信SBIネット銀行

特徴 変動金利・期間固定型の金利に強い住宅ローン。住宅ローン保証料・団信保険料・一部繰り上げ返済手数料が無料。病気やケガで働けなくなった場合に住宅ローン残高が0円となる全疾病保障も無料で付帯する。中古住宅購入時のリフォーム費用の上乗せに対応。物件の引き渡しまでにリフォーム工事が完了していることが融資条件となる。

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ARUHI フラット35

ARUHI(旧SBIモーゲージ)フラット35

特徴 住宅ローン専門金融機関ARUHIのフラット35。融資手数料は2.16%だが、Webから申し込み&手続きすることで1.08%に優遇される。フラット35(リフォーム一体型)に対応。自宅からチャットでローンアドバイザーに相談できる「ビデオチャットサービス」を提供している。実店舗も全国140ヶ所で運営しており、対面での相談も可能。

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中古住宅を購入するときのローンはどうする?~まとめ~中古住宅を購入するときのローンはどうする?

中古住宅を購入するときローンは使える?

中古住宅の購入では、新築よりも建築日や築年数などの条件がバラつきます。住宅ローン控除や税金などの諸費用で損をしないためにも、物件の築年数や耐震適合状況をしっかり把握しておきましょう
最近は、中古住宅の販売やリフォームに力を入れる不動産業者が増えており、金融機関でも中古住宅の購入・リフォームを支援する住宅ローンを積極的に取り扱っています。
物件を上手に選びさえすれば、中古住宅は新築と比較してもコストパフォーマンスの良い買い物です。住宅ローンの融資条件や、諸費用の減税条件などをチェックしつつ、希望のマイホームを手に入れましょう。