住宅ローン講座住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

住宅ローン金利は引き下げ交渉できる?住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

2019年3月現在、住宅ローンの金利は過去の水準と比べても、歴史的な低金利となっています。

住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

特に変動金利や期間固定金利(5年固定、10年固定など)、また、長期固定金利であるフラット35の金利も大幅に下がっており、住宅ローンを返済中の方の中には、現在の金利水準に驚いている方も多いのではないでしょうか

このような低金利のメリットは、新規で住宅ローンを借り入れる場合のみ受けられるもの……と考えがちですが、実は、住宅ローンを返済中であっても金融機関に交渉することで現在の金利を引き下げてもらえる場合があります

そこで今回は、「住宅ローンの金利引き下げ交渉」をテーマに、金融機関に金利の引き下げを交渉する場合のポイントを解説します。

ポイントその1:他行に借り換えた場合と比較する住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

住宅ローンの金利を引き下げる方法として、一般的によく知られているのは、他の金融機関に借り換える方法でしょう。

金利の引き下げ交渉をする際は、まずはじめに、もうひとつの選択肢である「住宅ローンの借り換え」た場合と比較して、総返済額がどの程度変わるのかをチェックしてみる方法がおすすめです。

一般的には、「現在の住宅ローンの金利が高い」「住宅ローンの残高が多い」「返済期間が長い」ほど、借り換えによるメリットは大きくなります。
ただし、住宅ローンを借り換える際は、事務手数料などの諸費用がかかる点には注意が必要です。金融機関に金利を交渉するケースと比較すると、住宅ローン審査(事前審査、本審査)や、契約手続き(必要書類の提出など)に時間を割かれることになります。

住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

一方で、現在の住宅ローンで金利の引き下げを交渉する場合も、引き下げた金利を適用する際や、変動金利から固定金利に変えるなど金利タイプを変更する際に手数料が発生することがあります。
延滞の有無や、転職して勤め先が変わっていないか、収入が減少していないか等、住宅ローンの借り換えほどではありませんが、簡単な審査も行われるため、源泉徴収票などの提出を求められることが一般的です。

ちなみに、住宅ローン保証料を一括で支払っている場合は、他行に借り換える(現在の住宅ローンを一括返済する)ことによって、支払い済みの住宅ローン保証料が返却されます。
総返済額を計算する際には、この保証料の払い戻し額も(借り換えによって削減できる金額として)考慮する必要がある点には、注意しておきましょう。

住宅ローンの「金利交渉」vs「借り換え」で考慮したい項目

  1. 住宅ローン金利
  2. 住宅ローン残高
  3. 残りの返済期間
  4. 借り換えにかかる諸費用(事務手数料、司法書士報酬、登記関連費用など)
  5. 金利変更にかかる手数料(金利を交渉し、引き下げた場合に費用はかかるか)
  6. 必要な提出書類や手続き(借り換え、金利交渉のそれぞれで必要になる書類や手続き)
  7. 住宅ローン保証料の払い戻し額(具体的な金額は金融機関に問い合わせる必要あり)

金利交渉をはじめる前は、現在利用している金融機関が、どの程度の金利引き下げに応じてくれるかは全くわかりません。
そのため、まずは「借り換える」前提で、借り換え先の候補となる住宅ローンについて調べ、その情報をもとに、現在の金融機関がどれくらい金利を引き下げてくれればメリットがあるのかを見当をつけておくと良いでしょう。

特にネット銀行の住宅ローンは、メガバンクや都市銀行と比較すると、全体的に金利水準が低く、借り換え先の有力な選択肢と言えます。金利の引き下げ交渉が上手くいかなかった場合は、借り換えれば良いくらいの心づもりでいれば、交渉を有利に運ぶことができるはずです。

じぶん銀行 住宅ローン

じぶん銀行

KDDIと三菱UFJ銀行が共同出資し、設立したネット銀行「じぶん銀行」が提供する住宅ローン。変動金利と10年までの期間固定金利の低さに定評がある。
じぶん銀行は住宅ローンのペーパーレス化を日本で初めて実現、申込みから契約までがすべてネットで完結する。ネット完結を実現したことで、住宅ローン審査にかかる期間の短縮に成功、契約書に貼付する印紙代が不要になる点も特徴。一部繰上げ返済手数料は金額を問わず無料。全額繰上げ返済も変動金利であれば無料となる。
住宅ローン金利 ※2019年3月実行金利
  • 変動0.457
  • 当初2年固定0.380
  • 当初10年固定0.590

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住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行

ネット専業銀行「住信SBIネット銀行」の住宅ローン。変動金利はもちろん、固定金利の低さにも定評があり、借り入れ期間問わず、業界最低水準の住宅ローン金利を実現している。保証料、一部繰り上げ返済手数料、団信・全疾病保障が無料付帯(※契約者が女性の場合は、ガン診断給付金保障も無料付帯)。
「Web契約手続きサービス」を利用し、Webから申し込み・契約を行うことで収入印紙代が不要となり、申し込みから融資実行まで来店不要で手続きを進めることもできる。
住宅ローン金利 ※2019年3月実行金利
  • 変動0.428
  • 当初2年固定0.45
  • 当初10年固定0.71

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ポイントその2:他行の事前審査を通過しておく住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

前述の通り、金利の引き下げ交渉をする際は、他行への借り換えも検討しながら、どちらがお得になるのかを判断するのがポイントです。
さらに、交渉を有利に進めやすくするためには、金融機関に金利交渉を持ちかける前に他行の住宅ローンで事前審査(仮審査)を通過しておくと良いでしょう。
他行の審査を通過することによって、借り換えに対する本気度をアピールできます。
また、現在の金融機関で金利の引き下げ交渉が思うようにいかなかった場合は、実際に借り換えの手続きを進めることもできるでしょう。

借り換えの事前審査(仮審査)を通過しておくメリット

  • 住宅ローンの借り換えに対する本気度をアピールできる
  • 金利の引き下げ交渉に失敗した場合は借り換え手続きを進めることもできる

ポイントその3:交渉の時期をはかる住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

金利の引き下げ交渉では、交渉のタイミングをはかることも有効です。
多くの金融機関は、3月と9月が決算月となるため、このタイミングで金利の交渉を持ちかけるのがおすすめ
他行への借り換えも検討しており、事前審査にも通過している旨を伝えれば、「他行に借り換えられるよりは……」と、金融機関側に金利を引き下げる動機が生まれやすくなるでしょう。

コラムフラット35の金利を引き下げたいときはどうする?

フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携する長期固定金利型の住宅ローンです。
他の住宅ローン金利と同様、フラット35の金利も、ここ10年間で大幅に下がっていますが、半官半民で運営されている住宅ローンのため、金利の引き下げ交渉は原則的にできません。
しかし、フラット35からフラット35への借り換えや、フラット35から民間の住宅ローンへの借り換えは可能
フラット35の場合は、同じ金融機関の住宅ローンに借り換えることもできるようになっています
フラット35を提供する金融機関によって、金利や事務手数料などに差があるため、サービス面で有利な金融機関のものを選びましょう。

フラット35の金利推移:5年前、10年前との比較

平成31年3月 ※1 最高金利1.960% 最低金利1.270%
平成26年3月 ※2 最高金利2.400% 最低金利1.740%
平成21年3月 ※2 最高金利3.930% 最低金利2.980%
  • 借入期間21年以上35年以下、融資率9割以下、機構団信付きの場合
  • 返済期間21年以上35年以下、融資率9割以下の場合

楽天銀行 フラット35

楽天銀行 フラット35

楽天銀行が提供するフラット35。融資手数は借入額×1.404%だが、返済口座を楽天銀行口座に指定することで1.08%となる。2017年10月より機構団信が付帯し、団信への別途の加入や団信保険料が不要となった(団信未加入プランも選択可能)。
住宅ローン利用者は楽天銀行「ハッピープログラム」のランクが1つアップし、ATMの利用手数料や他行あて振込手数料の無料回数が増える。
フラット35金利 ※融資比率9割以下
  • 15-20年固定1.22
  • 21-35年固定1.27
  • いずれも団信ありの場合。団信に加入しない場合は表示金利-0.2%

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ARUHI フラット35

ARUHI フラット35

住宅ローン専門の金融機関、ARUHI(アルヒ)が提供するフラット35。数あるフラット35の中でも8年連続シェアNo.1を達成しており、圧倒的な人気を誇る。インターネット経由で申し込むと、事務手数料の優遇が受けられる。返済用口座は全国1,000以上の金融機関に対応。
事前審査は最短当日、本審査は最短3営業日と、審査のスピードにも定評がある。
フラット35金利 ※融資比率9割以下
  • 15-20年固定1.220
  • 21-35年固定1.270
  • いずれも団信ありの場合。団信に加入しない場合は表示金利-0.2%

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返済中でも住宅ローンの金利交渉は可能!借り換えも視野に入れつつ上手に引き下げを交渉しよう!住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

住宅ローン金利の引き下げ交渉を成功させる3つのポイント

住宅ローンの早期返済を実現するためには、こまめな繰り上げ返済だけではなく、金利を見直して総返済額を圧縮することも有効です。

返済がスタートしてしまうと、住宅ローンの金利交渉は難しいのでは、と思いがちですが、金利の引き下げ交渉はいつでも可能。
固定金利も変動金利も低金利に触れている現在は、金利の引き下げ交渉をする絶好のチャンスです。
住宅ローンの借り換えを検討している方も、借り換え先の金融機関をピックアップするついでに、現在の金融機関に金利を下げられないかどうか、交渉をしてみてはいかがでしょう。

Author長尾 尚子(ながお なおこ)

フリーランスライター。得意分野は、育児・教育、住宅ローン、保険、金融、エンタメ等、幅広い。子ども2人を育児中のママでもある。
【資格】消費生活アドバイザー、FP2級