住宅ローン 選び方住宅ローンの借り換えにかかる手数料を比較

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住宅ローンの借り換えにかかる手数料を比較住宅ローン 選び方

住宅ローンの借り換えは、現在借り入れている住宅ローンの総返済額を減らすための有効な手段。特に現在(2019年5月)は、過去数年で最も住宅ローン金利が低い水準にあり、借り換えの好機と言えます。しかし、どの住宅ローンに借り換えても総返済額が減るという訳ではありません。気を付けなければいけないのが、通常住宅ローンを借り換えるためには、数十万円程度の借り換え手数料がかかるという点です。住宅ローンを借り換える方は、この手数料を考慮した上で総返済額を算出し、トータルでお得になる住宅ローンを選ぶ必要があるということを忘れないようにしましょう。
今回は、住宅ローンを借り換える際に係る手数料の種類・金額の目安、借り換えの際、必要になる書類をわかりやすく解説。さらに人気の住宅ローンの手数料を比較しました。
住宅ローンの借り換えを検討している方は、手数料含め、借り換えるメリットとデメリットをしっかり比較・検討した上で、最適な住宅ローンへ借り換えましょう。

住宅ローンの借り換えに必要な手数料

住宅ローンの借り換えにかかる手数料を比較

住宅ローンの借り換えにかかる手数料は大きく分けると、金融機関に支払う費用と借り換えの際、登記上必要になる費用に分かれます。なかでも事務手数料、保証料は数十万円かかるケースも少なくありません。

住宅ローンの借り換えを検討している方は、それぞれの費用の目安をしっかり把握しておきましょう。

金融機関に支払う費用

事務手数料

借り換えの際、金融機関に支払う基本的な手数料。住宅ローン商品によって定額制と定率制の2種類があり、定額制は一律料金。定率制は借り換える金額が大きいほど支払う金額も大きくなります。定額制の場合は5万円~10万円程度、定率制の場合は、借り換え金額が大きい場合、数十万円になるケースも珍しくありません。

住宅ローンを借り換える際にかかる事務手数料を比較(2000万円借り換えた場合)

住信SBIネット銀行 住宅ローン 事務手数料2.20% … 44万円
SBI新生銀行 住宅ローン 事務手数料10万8,000円(※1) … 10万8,000円
  • 安心パック利用時

保証料

万が一のときに備え、保証会社に支払う手数料。近年はネット銀行を中心に保証料を無料にしているケースも増えています。地方銀行やメガバンクなどでは、保証料が必要になるケースが多く、概ね数十万円程度必要になります。住宅ローンを借り換える際、比較的大きな出費となるため、保証料無料の住宅ローンを選ぶことで、借り換えにかかる手数料を節約することができます。

住宅ローンを借り換える際にかかる保証料を比較(25年間:2000万円借り換えた場合)

三井住友銀行 住宅ローン 100万円あたりにかかる保証料13,908円~55,662円(※2)
… 34万7,700円~111万3,240円
イオン銀行 住宅ローン 保証料無料 … 0円

※2 保証会社による審査結果によって保証料が変動

全額繰上げ返済手数料(借り入れ先の金融機関に支払う費用)

今まで借入れていた住宅ローンを返済するための手数料。全額返済手数料は有料の場合と無料の場合があります。変動金利の場合、無料で全額繰り上げ返済できるケースもありますが、固定金利特約期間中に全額繰上げ返済する場合、手数料がかかるケースがほとんどです。

住宅ローンを借り換える際の全額繰り上げ返済手数料を比較

住信SBIネット銀行 住宅ローン 32,400円(税込)
SBI新生銀行 住宅ローン 原則として無料。ただし安心パックWを利用し、5年以内に全額繰り上げ返済を行った場合、完済時に繰り上げ返済手数料162,000円(税込)
イオン銀行 住宅ローン 54,000円(税込)

登記上必要になる費用

抵当権設定費用

抵当権を設定するためにかかる税金で、名称は登録免許税。登録免許税は、基本的に借入れ金額の0.4%。例えば2,000万円を借り換えた場合、8万円を国に支払います。

印紙税

住宅ローンの契約書にかかる税金。税額は借入れ金額によって変動し、501万円~1,000万円の場合1万円、1,001万円~5,000万円の場合、2万円必要です。ただしauじぶん銀行や住信SBIネット銀行など、全ての契約がネットで完結する住宅ローンに関しては、印紙税が無料になります。

住宅ローン借り換え時にかかる印紙税

住宅ローン借り換え金額 印紙税
100万円超500万円以下 2,000円
500万円超1,000万円以下 10,000円
1,000万円超5,000万円以下 20,000円
5,000万円超1億円以下 60,000円
1億円超5億円以下 100,000円

行政書士・司法書士費用

登記を担当する行政書士・司法書士に支払う費用。抵当権の設定等の借り換えにかかる手続きは、個人でも可能ですが、手続き不備のリスクを避けるため、行政書士や司法書士に依頼するケースがほとんどです。金融機関によっては所定の行政書士、司法書士の利用が住宅ローン借り換えの条件となっているケースも。基本的に10万円前後考えておくと良いでしょう。

住宅ローン借り換えの際、行政書士・司法書士に支払う費用を比較

住信SBIネット銀行 住宅ローン 司法書士報酬 … 6万円~10万円程度
SBI新生銀行 住宅ローン 司法書士報酬 … 約8万円

人気住宅ローンの借り換え手数料を比較

住宅ローンの借り換えにかかる手数料を比較

以下は住宅ローン比較が実施している「住宅ローン借り換え 比較・ランキング」のトップ3にランクインしている、人気の住宅ローンの手数料を比較したものです。
返済額2,000万円、返済期間20年で乗り換えた場合のシミュレーションも掲載しているため、ぜひ参考にしてください。

住宅ローンの借り換え手数料比較住宅ローンの借り換え時にかかる主な手数料一覧

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行 住宅ローン画像

事務手数料 借入れ金額の2%
抵当権設定料 借入れ金額の0.4%
印紙税 1万円~6万円
行政書士費用 約8万円
保証料 無料

住信SBIネット銀行

イオン銀行

イオン銀行

事務手数料
  • 定率型:借入れ金額の2%+税 ※最低取扱手数料216,000円(税込)
  • 定額型:108,000円(税込)
    ※ 定額型を利用した場合、定率型に比べ金利が年0.2%上がる。
抵当権設定料 借入れ金額の0.4%
印紙税 1万円~6万円
行政書士費用 約8万円
保証料 無料

イオン銀行

SBI新生銀行 住宅ローン

SBI新生銀行 住宅ローン画像

事務手数料
  • 安心パック:108,000円
  • 安心パックW:162,000円
  • いずれも申し込まない:54,000円
抵当権設定料 借入れ金額の0.4%
印紙税 1万円~6万円
行政書士費用 約8万円
保証料 無料

SBI新生銀行

住宅ローンの借り換え手数料比較借入れ額2,000万円、返済期間20年の場合

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行 住宅ローン画像

事務手数料 432,000 円
抵当権設定料 約152,000 円 (行政書士費用含む)
印紙税 20,000 円
行政書士費用
保証料 無料
合計 約604,000円

住信SBIネット銀行

イオン銀行

イオン銀行

事務手数料 432,000円
抵当権設定料 82,400 円
印紙税 20,200 円
行政書士費用 約80,000 円
保証料 無料
合計 約616,000円

イオン銀行

SBI新生銀行 住宅ローン

SBI新生銀行 住宅ローン画像

事務手数料 108,000円※安心パック利用時
抵当権設定料 80,000円
印紙税 20,000 円
行政書士費用 80,000円
保証料 無料
合計 約288,000円

SBI新生銀行

今回紹介した住宅ローン各社のサイト上では、借り換えに係る費用のシミュレーションを行うことができるので、実際に借り換えた場合の、手数料や総返済額を確認してみると良いでしょう。

著者・総監修 早川 聡

著者・総監修 早川 聡

住宅ローン含め、金融の専門家(プロ)として様々な記事を執筆しており、最新の金利動向の記事執筆を担当。世界経済の動向を踏まえた金利分析と予測の精度に定評がある。住宅ローン金利の動向に関しては日本経済新聞からの取材を受けた経験あり。