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住宅ローンの返済と教育費の支払いで苦しい場合の対処法
- お悩み・相談
はじめに
現在住宅ローンを組んでいる方のなかには、子供の教育費が予想以上にかかり、住宅ローンの返済と教育費の支払いで家計のやりくりが苦しいと感じている方も多いはずです。
ライフプランを考慮して住宅ローンを組んでいたとしても、家庭の教育方針や子供の進学先によっては、予想以上に子供の教育費がかかる…といったケースは少なくありません。
住宅ローンと子供の教育費が家計を圧迫し、毎月の住宅ローン返済が苦しい(または、直近で苦しくなりそう)と感じる場合は、そのままにせず、問題が大きくなる前に手を打つことが大切です。
そこで今回住宅ローン比較は、住宅ローンの返済と教育費の支払いで苦しい場合、検討すべき対処法に注目。取り組みやすさや効果を考慮し、編集部がおすすめする順番で5つの対処法をわかりやすくご紹介します。
住宅ローンの返済と教育費の支払いで家計のやりくりが苦しいと感じている方は、ぜひチェックしてみてください。
住宅ローンの返済を滞納するとどうなる?
毎月の返済が苦しいからと住宅ローンを滞納すると、「遅延損害金」などのペナルティが課される、個人の信用情報に滞納の事実が記載され、他の住宅ローンへの借り換えやクレジットカードの作成が難しくなる等、さまざまなデメリットが発生します。また、最悪の場合、住宅を強制的に売却させられてしまうケースも。
そのため、毎月の住宅ローン返済が苦しいと感じた場合は、できるだけ早く手を打つことが大切です。
住宅ローンの返済と教育費の支払いで苦しい場合の対処法
住宅ローンの返済と教育費の支払いで苦しい場合の対処法①住宅ローンの借り換えを検討する
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住宅ローンの返済と教育費の支払いで家計が苦しい場合、まず検討すべきは、住宅ローンの借り換えです。現在組んでいる住宅ローンを他の金融機関が提供する住宅ローンに借り換えることで、住宅ローンの総返済額を圧縮できる点が最大のメリット。
また、住宅ローンを借り換える際に、返済期間や毎月の返済額を調整すれば、「返済負担の軽減(※返済期間を変えず、毎月の返済額を減らした場合)」といったことも可能です。(※毎月の返済額をこれまでと同じ額に設定し、返済期間を短縮することも可)
一部繰り上げ返済を上手く活用することで、住宅ローンの総返済額をさらに圧縮できるメリットもあります。
ただし、住宅ローンを借り換えるメリットは、現在住宅ローンを組んでいる人すべてが受けられるわけではありません。一般的に住宅ローンを借り換え、メリットを受けるには、以下の3つのうち2つ以上をクリアしている必要があります。
- 住宅ローンの借り換えでメリットを受ける条件
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- 現在組んでいる住宅ローンと借り換え後の住宅ローンとの金利差が年1.0%程度
- 住宅ローン残高が1,000万円以上
- 住宅ローンの残りの返済期間が10年以上
住宅ローンの借り換えを検討する際は、上記の条件をクリアしているか、事前に確認しておきましょう。
なお、住宅ローンを借り換える際は、住宅ローンを初めて組んだときと同様に、保証料や登記費用、抵当権設定費用、事務手数料などの諸費用が発生します。住宅ローンの借り換えを検討する際は、これらの諸費用分についても考慮しておくことが大切です。
借り換えにおすすめの住宅ローン
数ある金融機関のなかでも、トップクラスの実績と、利用者からの高い満足度を誇る「住信SBIネット銀行」の借り換えに対応した住宅ローン。
業界最低水準の住宅ローン金利を実現しており、他の金融機関と比較しても有利な条件で住宅ローンを組むことができる。
また、団信にすべての病気やケガを保障する「全疾病保障」が基本付帯するほか、住宅ローン契約者が40歳未満の場合は、がん・脳卒中・急性心筋梗塞で所定の状態になった場合、住宅ローン残高の50%を保障する「3大疾病保障(※3大疾病50プラン)」も基本付帯する。団信が充実している点も、住信SBIネット銀行の住宅ローンを利用する大きなメリット。
さらに、保証料、一部繰上げ返済手数料が無料となっているほか、返済口座への資金移動も0円で行える。
住宅ローン金利の低さに加え、利便性の高いサービスを提供している住信SBIネット銀行は、住宅ローンの借り換えを検討する際、まず候補に入れておきたい。
金利 ※2024年5月実行金利
当初10年固定 | 年1.355%(当初引下げプラン) |
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当初20年固定 | 年1.745%(当初引下げプラン) |
当初30年固定 | 年1.785%(当初引下げプラン) |
変動 | 年0.33%(通期引下げプラン) |
- 【新規借入れの場合】物件価格の80%以下で住宅ローンを借入れると、表示金利から年-0.027%優遇
- 審査結果によっては、表示金利に年0.1%~0.3%上乗せとなる場合があります。
- 借入期間を35年超でお借り入れいただく場合は、ご利用いただく住宅ローン金利に年0.15%が上乗せとなります。
基本情報
団信 |
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取り扱い事務手数料 | 借入金額の2.2%(税込) | ||||||||||||||
保証料 | 無料 | ||||||||||||||
一部繰り上げ返済手数料 | 無料
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イオングループの「イオン銀行」が提供する借り換えに対応した住宅ローン。
イオン銀行では、変動金利・固定金利ともに完済するまで(※固定金利の場合は、固定期間終了後から完済するまで)店頭表示金利を大幅に割り引く優遇金利を提供。他の金融機関と比較しても、優位性のある住宅ローン金利を実現している。
また、「住宅ローン返済期間中ずっとイオンでの買い物が毎日5%OFF」「イオンゴールドカードセレクト(※ゴールドカード)の無料発行」等、住宅ローン契約者限定特典も充実。
さらに、すべての病気やケガを保障する全疾病団信が無料付帯する。
その他にも、イオン銀行では、Webと店舗での相談・申し込みに対応しているほか、保証料・一部繰り上げ返済手数料が無料など、利便性の高いサービスを提供。
イオングループのサービスをよく利用する人であれば、住宅ローンの借り換えを検討する際、イオン銀行は有力な選択肢の一つといえるだろう。
金利 ※2024年5月実行金利
当初3年固定 | 年0.90% |
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当初5年固定 | 年1.05% |
当初10年固定 | 年1.41% |
変動 | 年0.38%(物件価格の80%以内での借り入れの場合) |
基本情報
団信 |
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取り扱い事務手数料 |
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保証料 | 無料 | ||||||||
一部繰り上げ返済手数料 | 無料 |
住宅ローンの返済と教育費の支払いで苦しい場合の対処法②車の所有を見直す
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効果 |
車がある場合は、車の所有の仕方を見直してみるのも有効な方法です。
例えば、自動車ローンを組んで車を購入している場合、現在使っている車を売却し、安い車に乗り変えることで「自動車ローンの返済額軽減+車の維持費を節約する」ことが可能です。
ちなみに、ローンが残っている車を売却する場合、ローン残高が車の売却価格より少なければ、売却時にローン残高を相殺できます。
また、住宅の立地によっては、必要に応じてレンタカーやカーシェアリング、バスなどを利用し、車の所有をやめるのも選択肢の1つです。 車を持たなければ車の所有にかかる維持費が発生しないため、その分を住宅ローンの返済や教育費の支払いに充てられます。
住宅ローンの返済と教育費の支払いで苦しい場合の対処法③固定費を見直す
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住宅ローンの返済と教育費の支払いで苦しい場合、毎月のスマホ料金や電気代・ガス代、保険料などの固定費を見直すのもおすすめです。
他の方法と比較すると見込める効果はやや劣るものの、取り組みやすい点が大きなメリット。
例えばスマホ料金であれば、大手通信キャリアから格安スマホや大手通信キャリアのサブブランドへの乗り換えで、毎月数千円の節約が可能です。
また、電力会社やガス会社のなかには、安い料金プランを提供しているところがあるため、今よりも安く利用できるサービスを検討するのも良いでしょう。
保険に加入しており、毎月高額の保険料を支払っている場合は、「本当に必要な保険か」「安いプランに変更できないか」等、現在加入している保険を見直すことも大切です。
住宅ローンの返済と教育費の支払いで苦しい場合の対処法④奨学金の利用を検討する
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奨学金を利用して教育費の支払い負担を軽減することも、住宅ローンの返済と教育費の支払いで苦しい場合に検討したい方法です。
日本では、日本学生支援機構(JASSO)をはじめ、さまざまな機関や団体・企業が奨学金の制度を設けており、「申込資格」や「学力基準」「家計基準(※家庭の収入基準や資産基準)」などの条件を満たしていれば、奨学金を利用することが可能です。
ちなみに、奨学金には大きく、返済義務のある「貸与型奨学金」と返済義務のない「給付型奨学金」があり、貸与型奨学金に関しては、さらに無利子のものと有利子のものがあります。
子供の学力や家計の状況が所定の条件を満たしている場合、奨学金の利用も検討すると良いでしょう。
なお、教育費の支払い負担を軽減するために教育ローンを組むのも方法の1つですが、すでに住宅ローンを組んでおり、ローンの数を増やすことになるため、教育ローンの借り入れはどうしてもの場合を除き、避けた方が無難です。
住宅ローンの返済と教育費の支払いで苦しい場合の対処法⑤物件の任意売却を検討する
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住宅ローンの返済と教育費の支払いが苦しいものの、子供の教育費を優先させたい場合、マイホームを売却し、住宅ローンの総返済額を圧縮するのも方法です。
売却価格が住宅の取得価格を上回っていれば、住宅ローンを完済できます。さらに、物件を売却すれば、「固定資産税」や「都市計画税」といった不動産の保有にかかる税金の負担を軽減することも可能です。
ただし、物件の売却には、不動産会社への仲介手数料や抵当権抹消費用、引っ越し費用などさまざまな費用が発生します。
また、物件を売却したいと思っても、その物件がすぐに売れるとは限りません。住宅ローン返済期間中の場合、売却先が決まるまで住宅ローンの返済を続けなければならない点にも注意が必要です。
売れない期間が長引くと、その分、物件の価値が下がる可能性もあるので、物件の売却はスピードが重要なポイントになります。物件の任意売却を決めた場合は、できるだけ早く手続きを進めましょう。
物件の査定には、不動産一括査定サイトの利用がおすすめ
マイホームを売却する場合、物件の査定は複数の不動産会社に依頼することが大切です。
その理由は、不動産会社によって得意とする物件や地域が異なるため。同じ物件でも、不動産会社によって、査定結果が変わってきます。
複数の不動産会社に物件の査定を依頼する際、上手く利用したいのが不動産一括査定サイト。エリアや物件の種類など、必要な情報を入力すると、複数の不動産会社に一括査定を依頼できるWebサービスです。
ちなみに、査定結果はメールや郵送で届き、簡単に査定結果を比較・検討できます。
無料で利用できるため、物件の査定を依頼する際は、不動産一括査定サイトを上手く活用するのがおすすめです。
おすすめの不動産一括査定サイト
三井のリハウス、三菱地所ハウスネット、住友不動産販売、野村の仲介+、小田急不動産、東急リバブルの大手不動産会社6社が共同運営する不動産一括査定サイト。
すまいValueでは所在地や物件情報を入力すると、無料で査定の申し込みが可能。査定結果は最大6社から受け取れ、簡単に査定価格を比較できる。
また全国875店舗で、売却の相談から売却活動中のアドバイス、成約後のサポートまで受けられるのも魅力。
利用者を対象としたアンケート調査では95.5%がトラブルなく「安心」「安全」に取引できたと回答しているほか、2022年度の売却実績も11万件以上(※成約率79.7%)と高いので、不動産一括査定サイトを利用する際、すまいValueはまずチェックしておきたい。
基本情報
査定対象 | マンション、一戸建て、土地、マンション一棟、ビル一棟、アパート一棟、その他 |
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対応地域 | 全国 |
提携の不動産会社 | 三井のリハウス、三菱地所ハウスネット、住友不動産販売、野村の仲介+、小田急不動産、東急リバブル |
まとめ
住宅ローンの返済は長期に渡るため、子供の成長に伴い、当初想定していた以上に教育費がかかる可能性は十分にあり得ます。住宅ローンの返済と教育費の支払いとで家計のやりくりが苦しくなることは決して珍しくはありません。
ただ、住宅ローンの返済と教育費の支払いが苦しいからといって、住宅ローンの返済を滞納してしまうと、「ペナルティが課せられる」「個人の信用情報に傷がつく」どころか、最悪のケースだと金融機関に物件が差し押さえられるケースも。
住宅ローンの返済が滞ってしまう可能性がある場合、すみやかに何らかの対策を講じる必要があります。
住宅ローンの返済と教育費の支払いで家計のやりくりが苦しいと感じている方は、本特集を参考に家庭に合った対処法を見つけ出し、問題解消のための一歩を踏み出しましょう。