お悩み・相談住宅ローン審査に落ちた場合の対処法 プロがおすすめする方法とは?
住宅ローンを借入れ(借り換え)るためには、希望する金融機関の審査に通過しなければいけません。
この審査基準は金融機関によって異なることから、たとえ、年収や属性が高く、十分に住宅ローンの返済が可能と考えられるユーザーであっても、住宅ローン審査に落ちるケースがあります。
結論から言えば、住宅ローン審査には誰もが落ちる場合があり、大切なのはむしろ落ちた場合の対処法です。
では、住宅ローン審査に落ちた場合、どのように対処するのが良いのでしょうか?
今回の特集では、住宅ローンの審査に注目。住宅ローン審査に落ちる理由や、住宅ローン審査に落ちたときの対処法について、プロの視点からわかりやすくご紹介します。
住宅ローン審査に申し込んでいるものの、なかなか審査に通過しないという方や、審査に落ちた理由がわからず不安に感じている方は、本特集を参考に、住宅ローン審査に落ちた場合の対処法をチェックしていきましょう。
住宅ローン審査のポイントから考える落ちる理由住宅ローン審査に落ちた場合の対処法 プロがおすすめする方法とは?
住宅ローン審査に落ちた場合でも、金融機関からその理由を教えてもらうことはできません。
住宅ローン審査の基準は、金融機関によって大きく異なるのは事実ですが、ベースとなる審査基準には一定のルールがあり、このルールを守ることで、審査に通過する確率を上げることができるはずです。
裏を返せば、そのルールをチェックし、守っていない項目がある方は、その項目が住宅ローン審査に落ちる理由になっている可能性があります。
本チャプターでは、住宅ローン審査のポイントをから、審査に落ちる理由を考えてみましょう。
住宅ローン審査のポイント その1
個人の信用情報
住宅ローンを提供する金融機関は、借り入れを希望する顧客のクレジットカードの返済情報や、カードローンの利用状況等を、信用調査機関に確認します。この際、ローン残高が多い場合や、返済遅延の履歴がある場合は、住宅ローン審査の際、不利になる可能性が高くなるので注意が必要です。
ちなみに信用調査機関は3社あり、返済遅延に関しては、CICと全国銀行個人信用情報センターでは、延滞解消から最長5年、日本信用情報機構では延滞解消から最長1年データが保持されます。
また、金融機関によっては、クレジットカードに付帯する「キャッシング枠」も借り入れ金とみなす場合もあるので、不要なクレジットカードは解約するか、キャッシング枠を0円に変更しておくと良いでしょう。
住宅ローン審査のポイント その2
仕事情報
住宅ローン審査では、契約者に安定した収入があり、継続的な返済能力があるかどうかを見るため、その人の雇用形態や勤続年数、企業規模等、仕事に関する情報もチェックされます。
雇用形態 | 派遣社員や契約社員の場合、正社員と比較すると、やや不利になる傾向がある。 |
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勤続年数 | 勤続3年前後を目安にしているケースが多い。ただし、転職したばかりでも、同じ業界・職種でのキャリアアップであれば、勤続年数が短くても審査に通過する可能性は十分ある。 |
企業の規模(勤務先) | 中小企業と比較すると、大企業の方が、収入の安定性が高いと判断され、審査に通過しやすい。ただし、中小企業に勤務している場合でも、勤続年数や収入、借入の有無などよって、住宅ローン審査には十分に通る。 |
また、自営業やフリーランスの場合、収入が安定しているわけではないので、会社員と比較すると、住宅ローン審査が不利になる点には注意が必要です。
住宅ローン審査のポイント その3
年収と返済額のバランス
金融機関によって基準は異なりますが、一般的に、住宅ローンを組むことができる年収のボーダーラインは年収200万~300万円程度と言われています。
また、住宅ローン審査においては、年収と返済額のバランスも大切なポイント。一般的に、年収の25%~35%程度を年間返済額の上限としているところが多く、借入額がこの割合を上回らないようにすることが大切です。
住宅ローン審査のポイント その4
年齢
住宅ローン審査では、借り入れ時の年齢はもちろん、完済時の年齢もチェックされます。特に、完済時の年齢が高い場合は、定年退職後の収入減や、健康面での問題等から、返済の滞りが危惧され、審査が不利になる傾向があります。
住宅ローン審査のポイント その5
健康状態
住宅ローンを提供する金融機関の多くは、契約者に万一のことがあった場合のリスクに備え、団信(団体信用生命保険)への加入を、住宅ローンを組む際の必須条件としています。 団信への加入には、「年齢」と「健康状態」に所定の条件があり、この条件を満たしていないと、加入することができません。そのため、健康状態に何らかの問題があり、団信への加入が難しい場合、住宅ローン審査に通らない可能性があります。
住宅ローン審査に落ちた際の対処法 ~審査に通りやすい住宅ローンを活用する方法~住宅ローン審査に落ちた場合の対処法 プロがおすすめする方法とは?
住宅ローンの審査基準は、金融機関によって異なります。
そのため、ある金融機関の審査に落ちた場合でも、別の金融機関が提供する住宅ローンでは、審査に通過する可能性も十分にあるのです。審査に落ちたからといって、住宅ローンの借り入れをあきらめる必要はまったくありません。
審査に落ちた場合は、上記でご紹介した、住宅ローンの審査に通りやすい状況をできる限り整えた上で、他の住宅ローンの利用を検討すると良いでしょう。
本チャプターでは、住宅ローン審査に落ちた際の対処法として、審査に通りやすく、利便性の高いおすすめの住宅ローンをご紹介します。
住宅ローン審査に落ちた際の対処法 その1
審査期間の短い住宅ローンに申し込む
住宅ローンの審査に要する期間は金融機関によって異なりますが、通常は短くても3週間~1ヵ月程度が目安です。
しかし、金融機関の中には、ネット完結型の住宅ローン商品を中心に、仮審査に数日、本審査も1~2週間程度と、短期間で審査が完了し、住宅ローンが組めるものもでてきています。急いで住宅ローンを借り入れる必要がある場合は、審査期間が短く、借り入れ金利も低いネット完結型の住宅ローン商品の利用がおすすめです。
また、数ある金融機関の中には、仮審査と本審査が同時に行う金融機関もあります。仮審査と本審査が同時に行われる場合、本審査で借り入れ可能額が減額されるリスクがなく、スムーズに借り入れることができるため、仮審査と本審査を同時に行う住宅ローンの利用も検討すると良いでしょう。
住宅ローンの審査期間が短い住宅ローン
auじぶん銀行
審査期間 |
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保証料 | 無料 |
繰り上げ返済手数料 | 無料 |
付帯サービス・特典 |
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住宅ローンの特徴を比較 | 三菱UFJ銀行
とKDDIが50%ずつ出資する「auじぶん銀行」が提供する住宅ローン。auじぶん銀行では、団体信用生命保険に加え、「がん」と診断された場合に住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」が無料付帯。さらに、年0.1%の金利上乗せで「がん100%保障団信」、年0.2%の金利上乗せで「がん100%保障団信+11疾病保障団信」をそれぞれ付帯することができる。 また、仮審査期間が最短当日、本審査は最短2~3営業日となっており、数ある住宅ローンのなかでも、スピード審査を実現。さらに、仮審査から本審査まで、すべてネットで完結できる点も嬉しい。 |
住信SBIネット銀行
審査期間 |
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保証料 | 無料 |
繰り上げ返済手数料 | 無料 |
付帯サービス・特典 |
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住宅ローンの特徴を比較 | JCSIによる銀行業種の顧客満足度調査で7年連続1位を獲得している住信SBIネット銀行が提供する住宅ローン。 他の住宅ローンと比較し、最低水準の住宅ローン金利を実現していることに加え、団信・全疾病保障が無料付帯、保証料・繰り上げ返済手数料無料等、利便性の高いサービスを実現している。 また、仮審査は申し込み当日から3営業日以内、本審査は通常1日~10日程度となっており、審査期間が短い点も魅力。 住宅ローンを組む際は、ぜひ利用を検討したい。 |
住宅ローンの仮審査と本審査を同時に行う住宅ローン
SBI新生銀行
審査期間 |
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保証料 | 無料 |
繰り上げ返済手数料 | 無料 |
付帯サービス・特典 |
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住宅ローンの特徴を比較 | 利便性の高いサービスを提供し、利用者数を順調に伸ばしているSBI新生銀行の住宅ローン。 SBI新生銀行では、保証料無料、繰り上げ返済手数料無料、団信保険料無料付帯等、ユーザーがお得に利用できるサービスが充実。また、オプションサービス「安心パックW(※別途事務手数料:税抜15万円)」に加入すれば、「安心団信保障」「コントロール返済」「家事代行サービス・ハウスクリーニングサービス(※回数・地域限定)」を利用することができる。 また、仮審査はなく、本審査のみでの借り入れに対応。さらに、申し込みから最短7営業日と短い期間での借り入れを実現している点もチェックしておきたい。 |
住宅ローン審査に落ちた際の対処法 その2
審査基準が明確になつているフラット35に申し込む
民間の金融機関の住宅ローン審査になかなか通らない場合は、フラット35の利用を検討すると良いでしょう。フラット35とは、住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携し、販売する住宅ローンの総称です。
フラット35は、数ある住宅ローン商品の中でも、審査基準が明記されており、条件を満たせば、必ず審査に通ることができます。
フラット35の審査基準
- 申し込み時の年齢が満70歳未満の方(※親子リレー返済を利用する場合は、70歳以上の方も申し込み可)
- 日本国籍の方、永住許可を受けている方または特別永住者の方
- 自動車ローンやカードローン等を含むすべての借り入れに関して、年収に占める年間合計返済額の割合(=総返済負担率)が以下の基準を満たす方
年収400万円未満 | 年間合計返済額の割合:30%以下 |
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年収400万円以上 | 年間合計返済額の割合:35%以下 |
フラット35の利用条件について詳しくチェックする
【フラット35】ご利用条件:長期固定金利住宅ローン
また、フラット35は、審査に通りやすいだけではなく、長期固定金利に関しては、他の住宅ローンと比較しても、金利の低さに大きな優位性があります。
さらに、35年間金利が変わらないため、返済額が一定で、返済計画が立てやすい点もメリット。
おすすめのフラット35
楽天銀行 フラット35
審査期間 | Web申し込みから借り入れまで最短35日程度 |
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保証料 | 無料 |
繰り上げ返済手数料 | 無料(※100万円以上の場合。保証会社への手数料は無料) |
付帯サービス・特典 |
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住宅ローンの特徴を比較 | 楽天グループのネット銀行「楽天銀行」が提供する長期固定金利住宅ローン。 楽天銀行フラット35は、住宅ローン金利に加え、融資事務手数料も数あるフラット35の中で、最低水準に設定。通常の融資事務手数料は、1.404%だが、楽天銀行をフラット35の返済口座に指定すると1.10%に優遇される。 また、ATM手数料が毎月5回まで無料、楽天スーパーポイントが通常の3倍貯まる等の特典が利用できる「ハッピープログラム」のVIP会員に最長2年間登録できる点も魅力。 |
ARUHI(旧SBIモーゲージ) フラット35
審査期間 |
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保証料 | 無料 |
繰り上げ返済手数料 | 無料 |
付帯サービス・特典 |
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住宅ローンの特徴を比較 | 7年連続(※2017年時点)でフラット35の取り扱い高No.1を誇るARUHI(旧SBIモーゲージ)が提供する長期固定金利住宅ローン。 ARUHI フラット35の特徴は、全国に150を超える店舗(※2017年8月1日現在)を構えている点。フラット35を提供する金融機関の多くは、窓口が限られているケースが多く、全国に店舗を持ち、対面で住宅ローンに関する相談ができる点は、大きな魅力と言えるだろう。 また、事前審査は最短即日、本審査も最短3営業日というスピード審査に対応している点も魅力。 |
まとめ住宅ローン審査に落ちた場合の対処法 プロがおすすめする方法とは?
住宅ローン審査に落ちた場合の対処法について解説した今回の特集はいかがでしたでしょうか?
住宅ローンの審査基準は、金融機関によって異なるため、審査に落ちたからといって、あきらめる必要はまったくありません。(※実際に住宅ローン比較の編集部にも、勤続10年を超える公務員の旦那様を持ち、本人にも安定収入があり、借り入れもゼロとピカピカの属性にも関わらず、住宅ローン審査に落ちた経験を持つスタッフが在籍しています)
もし、審査基準を満たしていない可能性がある場合は、審査に通りやすくなるよう、できる限り対策をしておきましょう。また、審査の通りやすさや、審査期間を考慮し、複数の住宅ローンに申し込み、いざと言う時の選択肢を確保しておくことも大切です。
本特集を参考に、住宅ローン審査に落ちた場合の対処法をチェックし、住宅ローン審査を突破しましょう!