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住宅ローンは年収の何倍まで?年齢の目安はどれくらい?審査を通過するためのポイントを解説

  • 年収と年齢
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住宅ローンは年収の何倍まで?年齢に目安はある?

住宅は「人生で一番大きな買い物」と言われます。都心であれば一億円以上になることも珍しくない住宅を、現金で一括購入するケースは限られるため、ほとんどの人は金融機関が提供する住宅ローンを利用するでしょう。
しかし、自分の「年収」「年齢」が住宅ローンの審査を通過する基準を満たしているかは、多くの人が気になるはず。

結論から言えば、「年収」と「年齢」は、どちらも住宅ローンの審査結果を大きく左右します。
しかし、「一定の年収や年齢でなければ、住宅ローン審査に通らない」という絶対的な基準があるわけではなく、年収と年齢のどちらも借入額や返済計画を考慮した上で、ある程度の融通を聞かせることが可能です

そこで今回は、「住宅ローンの年収と年齢」をテーマに、住宅ローン審査を通過する際に求められる一般的な年収・年齢の目安や、現在の自分が条件を満たしていない場合の対処法について解説します。

長尾尚子

この記事を書いた人長尾 尚子

フリーランスライター。得意分野は、ビジネス・金融・投資・育児・教育・節約など。子ども3人を育児中のママでもある。
【資格】消費生活アドバイザー、FP2級

住宅ローンは年収の何倍まで?その目安は?まずは「返済負担率」の考え方をマスターしよう

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住宅ローンを組む場合、購入する物件の価格は、年収の5倍~7倍程度が目安と言われます。つまり、5,000万円の借り入れを希望する場合であれば、年収1,000万円から715万円程度がひとつの目安と言えるでしょう。

国土交通省が実施している住宅市場調査でも、住宅購入者の世帯年収は、400万円台から800万円台が主流であることがわかります。

初めて住宅を取得する場合の世帯年収

住宅の種類 平均世帯年収 もっとも多い年収ゾーン(全体からの比率)
注文住宅(全国) 731万円 600~800万円(30.2%)
分譲戸建住宅 722万円 600~800万円(26.0%)
分譲マンション 923万円 600~800万円(27.6%)
中古戸建住宅 682万円 400~600万円(26.7%)
中古マンション 609万円 400~600万円(29.9%)

ただし、これらの数字は絶対ではなく、金融機関の審査基準や利用する住宅ローンの金利、購入する物件の価値、頭金の有無など、その他の条件によって変わります。
より実態に即した年収の目安を調べたい時は、「返済負担率」の考え方を覚えておくと良いでしょう

住宅ローンの返済負担率とは?

年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合を「返済負担率」と言います。
返済負担率とは、住宅ローンの返済額が、契約者の年収の何割を占めているかを表す数字で、以下の5つの条件を元に計算します。

返済負担率を計算する場合の必要事項

  1. 希望する借入額

    金額が少ないほど返済負担率が下がる

  2. 住宅ローン金利

    金利が低いほど返済負担率が下がる

  3. 返済期間

    期間が長いほど返済負担率が下がる

  4. 返済方法
    • 元利均等返済 … 返済負担率は、ほぼ一定(金利・年収など他の条件が変動しない場合)
    • 元金均等返済 … 当初は返済負担率が高く、返済が進むにつれて下がる
  5. 契約者の年収

    税込年収。金額が多いほど返済負担率が下がる

たとえば、5,000万円の住宅ローンを金利0.5%で35年間借り入れる場合、年間返済額は155万7,504円。年収400万円の返済負担率は約39%、年収500万円では約31.2%、年収600万円では約26%、年収700万円では約22.3%となります。

金融機関は、住宅ローン審査で融資可能額を決める際に、この返済負担率を一定の範囲内に収まるよう調整します。申込者の年収と借入額のバランスによって、返済負担率が高すぎる場合は融資不可に。その金融機関の基準よりもやや高い場合は、融資可能額が希望する借入額より減額されることになるでしょう。

なお、ベストな返済負担率の目安は、「20~25%以下」と言われています。審査を通過するには最低でも返済負担率を「25%~35%以下」に抑えることをおすすめします

返済負担率の具体的な計算は、借入額や住宅ローン金利をもとに返済期間中の総返済額を求める必要があり、簡単ではありません。
金融機関や業界団体が公開しているシミュレーション(※参考)を利用すると、必要事項を入力するだけでおおよその返済負担率を割り出すことができるので、上手く活用すると良いでしょう。

また、返済負担率が同じだったとしても、年収400万円の場合と年収600万円の場合では、頭金の必要性や家計における余裕(住宅ローンの返済以外に使えるお金の割合)が異なります。
一般的には、年収が低いケースほど、返済負担率は低めに抑える(家計に余裕を持たせる)のがおすすめです。住宅ローンを利用するにあたって年収が不安要素となっている場合は、個々の年収に合わせた住宅ローン対策をチェックしておくと良いでしょう。

年収400万で住宅ローンを申し込む場合

住宅ローンの利用者は、年収400万円台から飛躍的に増加する傾向があり、住宅ローン審査に通過する上で年収400万円は決して非現実的な数値ではありません。 ただし、住宅ローンを組む際の注意点全般として、「借りられる金額」と「無理なく返済できる金額」は必ずしも同じではないことを念頭に置く必要があります。 年収400万円台のケースでは、返済負担率は高くとも30~35%を超えないようにし、頭金も準備しておくと良いでしょう

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年収400万で住宅ローンを借りる方法

年収400万の方が住宅ローンを借りる際、チェックすべきポイントを解説。頭金は?借入可能額はいくらまで?

年収600万で住宅ローンを申し込む場合

国税庁の調査によると、年収600万円以上は給与所得者全体の上位33%に該当します。給与水準として高い部類に入り、住宅ローン審査でも有利になるでしょう。ただし、「借りられる額」の上限ぎりぎりで借り入れると、子どもの進学費用や老後資金などをカバーする余裕がなくなる可能性もあります。頭金は住宅ローンの借入額をコントロールし、月々の返済負担も抑える効果があるので、年収に関わらず住宅購入を検討する以前から準備しておくと良いでしょう。

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年収600万円の住宅ローン。借入可能額と返済額の目安とは?

年収600万円の人が住宅ローンを契約するときの借入限度額はどれくらい?返済負担率や金利のタイプ、年齢ごとに異なる住宅ローンの借入可能額を徹底解説。

ネットバンク大手「auじぶん銀行」が提供する住宅ローン。変動金利と10年までの中期固定金利の低さに定評がある。
住宅ローンのペーパーレス化を日本で初めて実現しており、身分証の提出や契約書に貼付する印紙代(3,000万円借入で2万円程度)が不要になる。事前審査・本審査のスピードの速さも大きな魅力。
また、団信の追加保障として、返済中にがんと診断された場合、住宅ローン残高が50%になる「がん50%保障団信」が無料で付帯する。

金利 2024年12月実行金利
変動 0.479(全期間引下げプラン)
  • 新規借り入れ
3年固定 1.270(当初期間引下げプラン)
10年固定 1.395(当初期間引下げプラン)
  • 審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます。

住宅ローンの年齢の目安とは?金融機関の年齢条件をチェックしよう

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年収と並んで住宅ローン審査の重要なポイントとなるのが契約者の年齢です。
国土交通省の調査によると、実際の住宅購入者は、30代がボリュームゾーンとなっています(中古戸建て住宅・中古マンションは40代も同割合)。
これは、結婚や第一子の出産といったライフイベントがこの年代に集中しやすいことや、収入が安定しはじめる人が多いこと、そしてもうひとつは住宅ローンを組める年齢の上限が関係しているためでしょう。

初めて住宅を取得する場合の世帯主の年齢

住宅の種類 平均世帯年収 もっとも多い年収ゾーン(全体からの比率)
注文住宅(全国) 39.5歳 30代(45.1%)
分譲戸建住宅 37.5歳 30代(50.4%)
分譲マンション 39.9歳 30代(45.2%)
中古戸建住宅 43.6歳 30代(32.7%)、40代(32.7%)
中古マンション 43.7歳 30代(32.1%)、40代(32.1%)

住宅ローンの申込年齢と完済時年齢とは?

ほとんどの金融機関では、住宅ローンの申込年齢の上限と完済時の年齢が決まっています。一般的に、借入時の上限年齢は65~70歳まで、完済時の年齢は80歳までとしているところが大半です
住宅ローンは最長で35年の借り入れできるので、長期返済のメリット(月々の返済額を減らせる)を最大限に活かすには、遅くとも45歳までに住宅ローンを契約し、80歳までに完済する計画を立てることが合理的と言えるでしょう。
住宅ローンを借り入れるタイミングがそれよりも後ろ倒しになった場合は、完済時年齢との兼ね合いで返済期間を短縮するか借入額を減らす必要があります。

返済期間の短縮は(金利や借入額など他の条件が同じ場合であれば)月々の返済額が大きくなる要因になります。また、借入額を減らせば、購入物件のグレードを落とす必要や、自己資金を多めに用意する必要が出てくる点にも注意しましょう。
希望通りの住宅を購入し、住宅ローンも希望通りの金額を借り入れ、かつ無理なく返済していくためにも、20代後半頃から住宅購入と住宅ローンについて検討しておくと安心です

主な金融機関の住宅ローンの申込年齢と完済時年齢は、以下の記事にもまとめています。通常よりも申込が遅れた場合の対処法もあわせて掲載しているため、ぜひ参考にして下さい。

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住宅ローンの年齢制限

住宅ローンは何歳まで組める?主な金融機関が提供する住宅ローンの申し込み時・完済時の年齢制限を一覧で比較。

年代別の住宅ローン申込のポイントは?

住宅購入のメインの年齢は30代ですが、これはあくまで初めて住宅を購入する場合の平均的な年齢であり、実際には、40代、50代、場合によっては60代でも住宅ローンを利用できます。
「通常よりも早くマイホームを購入することになった」「転勤などで購入タイミングを逃した」等、早いケースも遅いケースもそれぞれにあるでしょう。

20代で住宅ローンを申し込む場合

20代で住宅ローンを申し込む場合、完済期間が早まるメリットがある一方で、30代・40代のケースと比較すると、給与水準や勤続年数といった、住宅ローンの重要な審査項目が不利になりやすい、というデメリットもあります。

対策としては、審査要件に勤続年数を含めない住宅ローンを検討する方法や、身内(親、祖父母など)から住宅購入資金の援助を受けて借入額を減らす方法が考えられます。
また、夫婦で収入合算やペアローンを組む場合は、出産・育児による収入の減少(産休・育休期間、出産後の退職の可能性など)も視野に入れておくと安心です。

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20代でマイホームを購入する際の住宅ローンの選び方

20代でマイホームを購入する際の住宅ローンの選び方とは?金利の低さ、繰り上げ返済のしやすさ他、20代で住宅ローンを組む際、必ずチェックしておきたいポイントをわかりやすく解説します。

40代で住宅ローンを申し込む場合

40代は、30代と並んで住宅ローン利用者の多い年代です。一般的には、30代よりも完済までの時間的猶予が少ないため、完済時年齢に注意することで問題なく住宅ローン審査を通過できるでしょう。

ただし、「持病があって団体信用保険に加入できない」「マイカーローンや教育ローンなど住宅ローン以外のローンを抱えている」といった審査にマイナスとなる要素を抱えやすいのは40代の注意点です。その場合は、引受緩和型の団体信用保険を提供している住宅ローンを検討したり、その他のローンを整理したりと、住宅ローン審査に備えた対策を取るようにしましょう

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40歳からの住宅ローンの組み方を解説!何歳まで借入できる?頭金は必要?他、疑問点をチェック

40歳以降の住宅購入は一般的ですが、住宅ローンの組み方には工夫が必要な場合があります。40代が住宅ローンを組む際に知っておきたいポイントを解説。

50代で住宅ローンを申し込む場合

50代は、住宅ローンを組む年齢としては平均よりも遅めです。定年後に収入が減る場合は、老後の生活費などにも目を配り、完済までの返済計画をしっかりと立てましょう。

その一方で、住宅ローンの申込年齢は満65歳以下、完済時年齢は満80歳としている金融機関が多く、健康状態や返済負担率などの基準を満たしていれば、50代で住宅ローンを組むことは十分に可能です。貯蓄から頭金を捻出しやすいのも社会人歴の長い50代ならではの強みと言えるため、これらのメリットをフル活用しましょう。

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50歳以上で組める住宅ローンのおすすめは?選び方のポイントや注意点をわかりやすく解説

住宅ローンは50歳以上でも組める?50歳以上で住宅ローンを組む場合の注意点や、住宅ローンを選ぶ際のポイントについて、わかりやすく解説します。

60代で住宅ローンを申し込む場合

60代は、多くの金融機関で住宅ローンの申込年齢の上限が近づくため、審査に通りにくくなる傾向があります。また、病歴や持病を抱えて健康面に不安がある場合も、住宅ローンの審査は厳しくなるでしょう。

対策としては、貯蓄の中から頭金を多めに用意して借入額を減らす方法や、健康診断の数値を改善させる方法が挙げられます。最近は、定年後も継続雇用や転職をして働き続ける選択肢もあり、年収面での対策も検討してみましょう。

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60歳以上で組めるおすすめの住宅ローンとは?押さえておきたいポイントやデメリットも解説

住宅ローンは60歳以上でも組める?60歳以上で住宅ローンの利用を検討している方のために、押さえておきたいポイントやデメリットをわかりやすく解説。

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